鈴木康広特別展示とトーク/「募金箱 『泉』」公開記念

東京・原美術館より

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[2014年10月07日追記]
鈴木康広「募金箱 泉」ボランティアプロジェクト報告

2011年春に寄贈された「募金箱 泉」は、館内の壁に施されたスリットに硬貨を投入しそこから様々な映像を鑑賞する参加型作品で、アーティストの鈴木康広氏が手がけました。当初は、原美術館の活動支援のためにと寄贈された作品ですが、完成直前に東日本大震災が発生しました。そこで協議の結果、最初の1年間にお寄せ頂いた募金を全額、被災地のアート活動支援に充てさせていただく運びとなりました。
福島県相馬市の復興支援を続けられているNPO団体「相馬救援隊」のお力添えにより、打ち合わせを重ねた後、震災から2年経った2013年11月相馬市立向陽中学校の文化祭に数点の自作を携えた鈴木康広氏と共に参加しました。
震災後ようやく再開となった(3年生にとっては最初で最後の)文化祭、その閉祭式に大型作品「まばたきの葉」が登場しました。全校生徒450名および先生方やご来場の方々が思い思いの瞳を書き入れた葉っぱ型の紙を幹に投入、はるか上方へと吹き上げられまばたきしながら舞い落ちる数千枚の葉を見守る誰もが自然と笑顔となり、会場の体育館全体が和やかな雰囲気に包まれました。

この震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

*1年間でお寄せ頂きました募金は301,464円でした。上記の活動にて作品の運搬、中学校での活動物資(文房具等)、当日の設置資材費として活用させて頂きました。

*鈴木康広さんの「募金箱 泉」は原美術館階段横に設置されています。ぜひ壁のスリットにコインを投入し、中を覗いてみてください。
なお、鈴木さんは、2014年10月19日まで、水戸芸術館で個展「鈴木康広展 近所の地球」を開催中です。
http://www.mabataki.com/

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[2011年7月13日追記]
寄贈作品「募金箱 『泉』」は原美術館館内階段横の壁に設置された作品です。壁のスリットにコインを投入し、そのスリットから中を覗いてください。

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東日本大震災という未曾有の震災において、被災されたすべての方々にお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

2011年3月27日[日]の公開を予定していた、寄贈作品 鈴木康広「募金箱 『泉』」は、震災の影響により、制作着工を延期しておりましたが、このたび公開の運びとなりました。なお、「募金箱 『泉』」は、原美術館の活動支援のための募金箱として制作されたものですが、年内に寄せられた募金は、全額、被災地の復興支援のために寄付いたします。また、被災地の状況は刻々と変化しておりますので、寄付先につきましては、年末の時点で精査し、当館で責任を持って選ばせていただきます。


鈴木康広 「募金箱 『泉』」 イメージ 2011年

このたび、原美術館では、ある篤志家より、鈴木康広による作品「募金箱 『泉』」の寄贈を受ける運びとなりました。「募金箱 『泉』」は、世界にただ一つの募金箱として2011年6月26日[日]より当館館内の壁に設置されます。
「コインは自分の分身です。それを投入することは、自分自身が原美術館の活動に参加すること―自分の投じたコインによる一滴の雫がその活動に波紋を生み、そこから新しいアートの世界が広がるのです。」と、鈴木康広は語ります。
原美術館の壁の一隅にあけられた一本のスリット。その暗がりへコインを投入すると水音が響き、「原美術館の泉」の映像が映し出されます。コインの種類によって異なる水音や映像が、泉の無限の広がりを思わせる、ユニークでインタラクティブな魅力を放つ作品です。
なお、映像コンテンツは、将来にわたって原美術館の「現在」を表現すべく、随時更新されてゆく計画です。
※「募金箱 『泉』」は、その性質上、募金された方のみ鑑賞可能な作品となります。

※この作品の完成を記念し、6月26日[日]より7月1日[金]まで、当館ザ・ホールにて、鈴木康広「募金箱 『泉』」公開記念特別展示を開催、6月26日[日]には、作家本人によるトークショウを行いました。

鈴木康広 「募金箱 『泉』」 公開記念特別展示
会期:2011年6月26日[日]―7月1日[金] ※終了しました。
(特別展示は休館日にあたる6月27日[月]を除く5日間/※6月26日[日]3:30pm-4:30pm は同会場でトークショウ開催のため、展示をご覧いただくことができません。ご了承ください。
・寄贈作品「募金箱 『泉』」は館内にございますので開館中ずっとご覧頂けます。
会場:原美術館ザ・ホール
主催:原美術館 
展示内容(予定):
・「水の切り株」2008年
切り株の形をした容器に水を溜め、水滴を落とすと波紋が年輪に見立てられる作品。
・「目薬の銃」2006年
銃の形をした目薬の容器。目を「撃つ」目薬。波紋を「的」に見立て、必ず中心を打ち抜くことができる。
その他、パラパラマンガ上映「水のかたち」2005年、モニターとプロジェクターを使用した映像による作品紹介など。

「募金箱 『泉』」 公開記念 鈴木康広トークショウ
会期:2011年6月26日[日] 3:30-4:30pm ※終了しました。
会場:原美術館ザ・ホール
主催:原美術館
料金:無料(要入館料)
※予約制。
Tel :03-3445-0669 
E-mail :info@haramuseum.or.jp

【原美術館】
住所:東京都品川区北品川4-7-25 〒140-0001
Tel:03-3445-0651(代表) 
Fax:03-3473-0104(代表)
E-mail :info@haramuseum.or.jp
開館時間:11:00am-5:00pm(祝日を除く水曜日は8:00pmまで開館/入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日は開館し翌日休館)、展示替え期間、年末年始
入館料:一般1,000円、大高生700円、小中生500円/原美術館メンバーは無料/20名以上の団体は1人100円
※ 開催中の展覧会「ミン ウォン:ライフ オブ イミテーション」もご覧いただけます。
交通案内:JR「品川駅」高輪口より徒歩15分/タクシー5分/都営バス「反96」系統「御殿山」停留所下車徒歩3分。
ウェブサイト:http://www.haramuseum.or.jp
携帯サイト:http://mobile.haramuseum.or.jp
ブログ:https://www.art-it.asia/u/HaraMuseum
ツイッター:http://twitter.com/haramuseum (アカウント名 @haramuseum)

【作家略歴】
鈴木康広(Yasuhiro Suzuki)

1979 年静岡県浜松市生まれ。2001 年東京造形大学デザイン学科卒業。2001 年に発表した公園の回転式遊具「グローブジャングル」を使った映像インスタレーション「遊具の透視法」の発表をきっかけに、NHK デジタルスタジアムの協力で「グローブジャングル・プロジェクト」を立ち上げ、日本各地の公園を巡回。その後、Ars Electronica Festival’02(オーストリア)、DEAF_03(オランダ)、Liile2004(フランス)など、国内外の多数の展覧会やアートフェスティバルに参加。紙の葉が空間に「まばたき」をしながら舞い落ちる「まばたきの葉」など、日常のふとした発見をさまざまな手法でかたちにした作品を国内外にて発表している。2002年からは、東京大学先端科学技術研究センターを拠点にジャンルを越えた活動を展開、昨年は、瀬戸内国際芸術祭2010に「ファスナーの船」を出品し、話題を呼んだ。また、原美術館では、毎週日曜日運行(2011年6月12日まで/協賛 ブルームバーグL.P.)のアートバス「ブルンバッ!」を手掛けた。東京都在住。
オフィシャルサイト http://www.mabataki.com

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原美術館へのアクセス情報はこちら

東日本大震災被災地復興支援『奈良美智×原美術館「My Drawing Room」チャリティ大判カードセット』ミュージアムショップで販売中。

「Be Alive! ―原美術館コレクション」
2011年1月14日[金]―6月12日[日]

プロジェクト「ミカリーン トーマス:母は唯一無二の存在」
2月17日[木]―6月12日[日]

次回展覧会「ミン ウォン:ライフ オブ イミテーション」
6月25日[土]―8月28日[日]

原美術館はTwitterで情報発信中!(アカウント名: @haramuseum)
http://twitter.com/haramuseum

美術館の割引券一覧iPhoneアプリ「ミューぽん」参加。
http://www.tokyoartbeat.com/apps/mupon

原美術館ウェブサイト
http://www.haramuseum.or.jp
http://mobile.haramuseum.or.jp

別館 ハラ ミュージアム アーク
「宇・宙(コスモス)-原美術館コレクション」、ほか
3月19日[土] -6月26日[日]

ハラ ミュージアム アークの開館時間に一部変更が生じております。詳しくはこちらをご覧ください。

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