長島有里枝、シリーズ「本を感じる」より、2018年
あざみ野フォト・アニュアル
長島有里枝展『知らない言葉の花の名前 記憶にない風景 わたしの指には読めない本』
2019年1月26日（土）-2月24日（日）
横浜市民ギャラリーあざみ野
http://artazamino.jp/
開館時間：10:00-18:00
休館日：1/28
展覧会URL：http://artazamino.jp/event/azamino-photo-20190126/
横浜市民ギャラリーあざみ野では、現代の写真表現を紹介する「あざみ野フォト・アニュアル」として、東京都写真美術館での回顧展やちひろ美術館・東京でのいわさきちひろ作品とのコラボレーションなど、写真表現を中心に精力的な活動を続ける長島有里枝の個展『知らない言葉の花の名前 記憶にない風景 わたしの指には読めない本』を開催する。
長島有里枝（1973年東京都生まれ）は、家族とヌードで撮影したセルフ・ポートレイト、同時代のユースカルチャーを内側から記録した写真群により注目を集め、以来、アイデンティティや家族など、他者との関係性をテーマに写真作品を制作している。近年は、女性のライフコースに焦点をあてた制作に重点的に取り組み、写真だけでなく、インスタレーションによる作品も展開している。これまでに第26回木村伊兵衛写真賞を受賞した『PASTIME PARADISE』（マドラ出版、2000）をはじめ、『SWISS』（赤々舎、2010）、『5 Comes After 6』（マッチアンドカンパニー、2014）など数々の写真集を発表。2010年には、2008年8月から2009年7月にわたって文芸誌『群像』に連載し、2009年に単行本化した短編集『背中の記憶』（講談社）で第26回講談社エッセイ賞を受賞している。近年は、2016年にデザイン・クリエイティブセンター神戸［KIITO］での成果発表展として、同センターで個展『縫うこと、着ること、語ること。』、2017年には25年近いキャリアを振り返る回顧展『そしてひとつまみの皮肉と、愛を少々。』を開催。昨年11月から、ちひろ美術館・東京のいわさきちひろ生誕100年「Life展」にコラボレーション作家として、「作家で、母で つくる そだてる 長島有里枝」を開催している。
本展は、上述した『背中の記憶』の通読に応じた全盲の女性、半田こづえとの対話がきっかけとなって生まれた「本を感じる」シリーズの本邦初公開をはじめ、家具を模した新作インスタレーションなどで構成。長島自身が常々写真表現に感じてきた疑問点などをコンセプトの中心に据え、「写真」と「テキスト」をそれぞれが補完しあうものとしてではなく、ひとつの契機を共有する、異なる自立した表現として立ち現れるものとして捉えようと試みていく。さらに、半田こづえとの対話を通じて、「視覚に依らずに見る、記憶する」というプロセスを体感した長島は、視覚障がい者のための鑑賞ツールを制作。城西国際大学メディア学部クロスメディアコースの協力を得て、自身が書き起こした原稿を自ら朗読した音声ガイドを用意するとともに、視覚障がい者にはインスタレーション作品に実際に「触れて、見る」という鑑賞方法を提案している。
会期中には、ゲストに半田を迎えた長島自身によるアーティストトークや、長島とエッセイストの少年アヤとの対談などを実施。また、あざみ野フォト・アニュアルの一環として、アーティストの野村浩をゲストキュレーターに、平成30年度横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展『暗くて明るいカメラーの部屋』を同時開催する。
長島有里枝「索道, ルツェルン, スイス」2007年
関連イベント
アーティストトーク
出演：長島有里枝（出品作家／写真家）
ゲスト：半田こづえ（本展協力者／美術鑑賞研究）
2019年1月26日（土）14:00-15:30
会場：横浜市民ギャラリーあざみ野３階アトリエ
定員：80名（要事前申込、先着順）
申込URL：https://artazamino.jp/photo-kanren-form4/
※直接来館（２階事務室）での申込も可能
※参加無料、保育あり
対談
出演：長島有里枝（出品作家／写真家）、少年アヤ（エッセイスト）
2019年2月23日（土）15:00-16:30
会場：横浜市民ギャラリーあざみ野３階アトリエ
定員：80名（要事前申込、先着順）
申込URL：https://artazamino.jp/photo-kanren-form4/
※直接来館（２階事務室）での申込も可能
※参加無料、保育あり
アートなピクニック－視覚に障がいがある人とない人が共に楽しむ鑑賞会
2019年2月9日（土）14:00-16:00
会場：横浜市民ギャラリーあざみ野展示室１
定員：10名（要事前申込 ※応募者多数の場合は抽選）
申込URL：https://artazamino.jp/art-na-picni-mousikomi/
※直接来館（２階事務室）での申込も可能
※参加無料、保育あり
その他の関連イベントは公式ウェブサイトを参照