【PR】フューチャー・メディア・フェスト2024が台湾当代文化実験場(C-LAB)で開催


Huang Zan-Lun, The Animals, 2023-2024. Photo Courtesy of the artist.

 

2024年10月4日より、台北にある台湾当代文化実験場(C-LAB)で、「2024 Future Media FEST- Singularity」が開幕する。2021年に始まった本シリーズ「Future Media FEST(フューチャー・メディア・フェスト)」の第2回として、「シンギュラリティ」をテーマに、人工知能の進化とその社会的影響を探求し、世界中で新たに浮上したAIに関する最新の発展や視点に焦点を当てる。

台湾当代文化実験場(C-LAB)は、かつて軍事施設だった場所を文化部(文化省)傘下の機関による企画運営の下、2018年に文化施設として新たに設立された文化施設。「革新」を核心理念および行動指標に、台湾の最も重要な現代文化の育成の場の形成を目指している。

本展は、AIの急速な進化に応える形で「シンギュラリティ」というテーマの下、「Flowing Anchor(流動するアンカー)」、「Transformation of Creativity(創造性の変質)」、「Creator’s Insight(クリエイターによる洞察)」、「AI Ongoing(進化し続けるAI技術)」といった4つのセクションで展示を構成。モーションキャプチャやゲームエンジン、AI駆動のプログラミング言語など最先端のテクノロジーを駆使する23組のアーティストとグループが招待され、芸術分野でのAI 技術の応用を表現する26作品を展示し、技術が文化と社会の成果に与える影響を探る。キュレーターは、「六本木クロッシング2016展:僕の身体(からだ)、あなたの声」に共同キュレーターとして参加した経験も持ち、現在はC-LABでキュレーターのウー・ダークン[吳達坤]が務める。

 


Yuan Goang-Ming, Flat World, 2024. Previsualization image©️ Marco Bottigelli, Coastal Road in Madeira, Portugal via Getty Images.


Kim Ayoung, Delivery Dancer’s Sphere, 2022. Courtesy of the artist.


Sputniko! x Tomomi Nishizawa, Tokyo Medical University for Rejected Women, 2019. Photo Courtesy of the artist.

 

第1章「Flowing Anchor」では、第60回ヴェネツィア・ビエンナーレの台湾パビリオンで個展開催中のユェン・グァンミン[袁廣鳴](1965年台北生まれ)が、同展にも出品している《Flat World》(2024)を発表。数多くのアーティストの作品が集まる第3章「Creator’s Insight」には、光州の国立アジア文化殿堂(ACC)で開催中の個展にも注目が集まるキム・アヨン(1979年ソウル生まれ)の近作、日本での展示機会も多いルー・ヤン(1984年上海生まれ)が日本語の“独生独死”に着想した《DOKU The Flow》(2024)、森美術館で開催中の「MAMスクリーン020:ゴースト―インターベンション」にも参加しているリアル・リザルディ(1990年インドネシア、バンドゥン生まれ)がこれからの技術開発に欠かせない錫(スズ)に着目した《Kasiterit》(2019)、スプツニ子!(1985年東京生まれ) ✕ 西澤知美(1989年東京生まれ)による2018年に東京医科大学で女性受験者を一律減点をしていた問題から想起した《Tokyo Medical University for Rejected Women》(2019)などが出品される。

そのほか、チェン・ツーイン[陳姿尹](1995年台北生まれ)とツァン・シャンフォン[莊向峰](1994年台湾生まれ)が2019年に結成したアートコレクティブ、シンプル・ヌードル・アート[陽春麵研究舍]が、AIモデルとシステムの開発者、チェン・シェンボー[陳宣伯]と共同で制作した《Prompt: Dupe Arts》(2024)を発表。同じく台湾を拠点とするアートコレクティブ「2ENTER」が現実と並行世界として進化したインターネットの関係を探る《Virtual Lineage – Taiwan》(2024)を発表するなど、地元台湾勢の作品にも注目が集まる。

なお、会期中にはキュレーターやアーティストを交えたトークのほか、AIツールに関するワークショップ、キュレーターによるガイドツアーなど、数多くの関連イベントが実施される(詳細は公式ウェブサイトを参照)。

 

各展示室のテーマおよび参加アーティスト
Art Space II:流動するアンカー(Flowing Anchor)
ユェン・グァンミン[袁廣鳴]|Yuan Goang-Ming

Art Space II:創造性の変質(Transformation of Creativity)
HYPER CURRENT|HYPER CURRENT

Art Space I/II/II:クリエイターによる洞察(Creator’s Insight)
ホアン・ザンルン[黃贊倫]|Huang Zan-Lun
ヤン・スギョン|Yang Sookyun
リアル・リザルディ|Riar Rizaldi
スプツニ子! ✕ 西澤知美|Sputniko! ✕ Tomomi Nishizawa
ルイ=フィリップ・ロンドー|Louis-Philippe Rondeau
ヤルー|Yaloo
アンケ・シーマン|Anke Schiemann
ルー・ヤン|Lu Yang
シンプル・ヌードル・アート[陽春麵研究舍]feat. チェン・シェンボー[陳宣伯]|Simple Noodle Art feat. Shanboy Chen
ウェイ・ヅァ[魏澤]|Wei Ze
キム・アヨン|Kim Ayoung
ルカ・ボナコルシ|Luca Bonaccorsi
Damonxart|Damonxart
ユエン・シェイ|Yuen Hsieh
ニキータ・フリーボールド・フジャコフ|Nikita Freebold Khudiakov

Art Space III:進化し続けるAI技術(AI Ongoing)
2ENTER|2ENTER
タクティカル・テック|Tactical Tech
アラム・バートル|Aram Bartholl
ザ・クリティカル・エンジニアリング・ワーキンググループ|The Critical Engineering Working Group
キキ・メイガー|Kiki Mager
ラ・ロマ ✕ タクティカル・テック|La Loma ✕ Tactical Tech

 

2024 Future Media FEST- Singularity
2024年10月4日(金)- 12月15日(日)
台湾当代文化実験場(C-LAB)
開場時間:12:00–19:00
休場日:月
キュレーター:ウー・ダークン[吳達坤](台湾当代文化実験場(C-LAB)コンテンポラリーアート・プラットフォーム/テクノロジー・メディア・プラットフォーム ディレクター)
展覧会URL:https://2024fmf.clab.org.tw/

 

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