ウーゴ・ロンディノーネ 静寂のかたち @ 清水寺 成就院

Ugo Rondinone, blue white monk (2020), painted bronze, 293 x 156.8 x 80 cm. © Ugo Rondinone. Courtesy the Artist and Sadie Coles HQ, LondonUgo Rondinone, blue white monk (2020), painted bronze, 293 x 156.8 x 80 cm. © Ugo Rondinone. Courtesy the Artist and Sadie Coles HQ, London

 

ウーゴ・ロンディノーネ 静寂のかたち
2026年10月27日(火)–11月12日(木)
清水寺 成就院(京都府京都市東山区清水1丁目294)
開館時間:9:30–17:00
https://www.sadiecoles.com/

 

1997年に設立され、ロンドンのウェストエンドに3つのスペースを構える現代美術ギャラリーSadie Coles HQは、アーティストとの新たなオフサイト・プロジェクトとして、京都・清水寺の成就院にて、ウーゴ・ロンディノーネにとって日本初となる個展「静寂のかたち」を開催する。

ウーゴ・ロンディノーネ(1964年スイス・ブルンネン生まれ)は、オーストリアのウィーン応用美術大学を卒業後、1997年にニューヨークに移住し、現在も同地を拠点に活動している。そのキャリアを通じて、自然を単なる風景としてではなく、精神的・霊的な状態として捉えてきた。それは、身体や意識、そして広大な時空のなかにおける私たちの存在について思索するための場となっている。近年の主な展覧会・作品発表に、シュテーデル美術館(フランクフルト、2026)、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(ロンドン、2026)、ジュネーヴ美術・歴史博物館(ジュネーヴ、2026)、フランス学士院(パリ、2025)、バイエラー財団(リーヘン、2025)、ミラノ市立近代美術館(ミラノ、2025)、アスペン美術館(コロラド、2024)、ルツェルン美術館(ルツェルン、2024)、ミュージアムSAN(原州、2024)、フィリップス・コレクション(ワシントン、2023)、アムステルダム国立美術館(アムステルダム、2023)などがある。2017年には、ニューヨークの主要な文化施設を横断する大規模な回顧展が開催された。

 

Ugo Rondinone, the luminous (2026), bluestone, stainless steel and concrete, height: 57 cm, pedestal: 95 x 35 x 35 cm. © Ugo Rondinone. Courtesy the Artist and Sadie Coles HQ, LondonUgo Rondinone, the luminous (2026), bluestone, stainless steel and concrete, height: 57 cm, pedestal: 95 x 35 x 35 cm. © Ugo Rondinone. Courtesy the Artist and Sadie Coles HQ, London
Ugo Rondinone, fünfterjanuarzweitausendundvierundzwanzig (2024), oil on canvas, diameter: 90 cm. © Ugo Rondinone. Courtesy the Artist and Sadie Coles HQ, LondonUgo Rondinone, fünfterjanuarzweitausendundvierundzwanzig (2024), oil on canvas, diameter: 90 cm. © Ugo Rondinone. Courtesy the Artist and Sadie Coles HQ, London

 

本展では、17体の石の人物彫刻や太陽を描いた絵画1点、トーテムのような僧侶の彫刻1体が清水寺に設置される。人間の身体と鉱物の世界との関係を探る継続的な制作の一環である石の人物彫刻は、イヌイット文化に見られるイヌクシュク(石を積み上げて作られる人型や道しるべのような構造物)を想起させる原初的なシルエットをもち、父親が石工だったロンディノーネにとって、個人的にも深い意味を持っている。これらの彫刻が置かれる成就院の室内では、床の間に、暗い中心から赤と黒の色面が同心円状に広がる太陽の絵画が飾られる。一方、寺院の歴史ある西門さいもんのふもとには、抽象的な白い身体に青い頭部をもち、衣をまとった孤独な人物を思わせる僧侶の彫刻が、祥雲青龍像と並んで立つ。寺の伝承によれば、青龍は慈悲の菩薩である観音の化身とされ、夜ごと音羽の滝に飛来して水を飲むといわれる。太陽のイメージや瞑想する人物像は、ロンディノーネが継続的に制作している《Sun》シリーズや《Monk》シリーズでも繰り返し用いられ、そこでは精神的な超越を促すモチーフとして機能している。宗教的な営みと建築、自然の風景が何世紀にもわたって重なり合ってきた清水寺において、本展は、人間が自然界のなかでどのように生きているのかについて思いを巡らせる機会となる。

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