家村ゼミ展2026 「空間に、自然光だけで、那須佐和子の絵を置く」 @ 多摩美術大学 アートテークギャラリー
- 会期
- 2026年10月3日(土) – 10月26日(月) 開催中
- 会場
- 多摩美術大学 アートテークギャラリー
- 住所
- 〒192-0394 東京都八王子市鑓水2-1723 多摩美術大学 八王子キャンパス アートテークギャラリー1階 101、102、103、104、105
- 開館時間
- 10:00–17:00
- 休館日
- 日
- 入場料
- 無料
- 出展作家
- 那須佐和子
10回目となる「家村ゼミ展 2026」では、「空間に、自然光だけで、那須佐和子の絵を置く」を開催いたします。
4年前に開催した「中村竜治 展示室を展示」は、本展の会場であるアートテークギャラリーが、展示空間として設計された空間ではあるものの、ガラス面が多く外光が空間に大きく影響するという、展示空間としては特異な性質を備えていることを気づかせてくれた展覧会になりました。以来、「空間に、自然光だけで、日高理恵子の絵画を置く」、「空間に、自然光だけで、大竹利絵子の彫刻を置く」、「中村竜治 空間に、自然光だけで、フィルムを置く」と、人工光を用いず、自然光だけによる展覧会を継続して開催してきました。
今年の「空間に、自然光だけで、那須佐和子の絵を置く」も、その延長線上に位置付けられる展覧会です。ただし今回は、これまでとは大きく異なる点もいくつかあります。
まず、展示構成の出発点として、那須の要望により、アートテークギャラリーにベニヤ板を設置することになりました。これまでの「自然光だけ」の展覧会では、ギャラリーそのものにはあえて手を加えず、既存の空間をそのまま受け入れることを前提としてきました。その環境のなかに作品や物質を置き、空間と作品が、時間、天候、状況に応じてどのように変化していくのかを観察することによって、これまで見えていなかったものに気づくことを大切にしてきたからです。それが、このシリーズで大切にしてきたことでした。今回は、その前提に対して、作家自身の意思による「設え」が加わることになります。
また、那須は、これまでのシリーズで協働してきた作家とは異なり、今年30歳を迎える若い作家です。美術館での展示経験もまだ多くありません。しかし那須は、幼少期を演劇一家のなかで過ごし、舞台美術や演出に携わった経験を背景に、約560m2、一部天井高9mにも及ぶアートテークギャラリーの空間に、臆することなく向き合っています。大きな空間を単に背景として扱うのではなく、そこにどのように絵画が立ち上がるのかを、独自の感覚で果敢に探ろうとしています。
さらには、今回は「色彩」が重要な要素となります。これまで取り上げてきた作品や物質は、いわゆる色彩を伴ったものではありませんでした。それに対して、那須の絵画は、薄く重ねられた油彩の色彩の層によって、風景や人物を描くことを特徴としています。自然光の移ろいのなかで、その繊細な色彩の層がどのように変化するのか。その変化は絵画の内部にとどまるのか、それとも空間全体へと広がっていくのか。自然光のもとで立ち現れる色彩のあり方も、本展の大きな見どころです。
今年の展覧会もまた、那須佐和子の個展でありながら、単に一人の作家の絵画を自然光のもとで見る場にはとどまりません。光と翳、空間、絵画、天気、時間、音、そして居合わせる人々の振る舞い。それらが絶えず関係を結び直しながら、一人ひとり、個々の目と身体が異なる体験・体感を立ち上げる場となるでしょう。
関連イベント※10月3日公開時点の情報
トークセッション(第1回)
2026年10月10日(土) 13:00–15:00
- 登壇
- 那須佐和子(画家)、小林正人(画家)、鎮西芳美(東京都現代美術館学芸員)、家村珠代
- 会場
- アートテークギャラリー1階 105
トークセッション(第2回)
2026年10月12日(月・祝) 13:00–15:00
- 登壇
- 那須佐和子(画家)、青木淳(建築家)、中尾拓哉(美術評論家)、中村竜治(建築家)
- 会場
- アートテークギャラリー1階 105
10:00–17:00/ 休館日:日
