| 中井輪 | |
| 会期 | 2026年6月20日(土) – 8月9日(日) 開催前 |
|---|---|
| 会場 | 半兵衛麸ビル2F ホールKeiryu |
| 住所 | 〒605-0903 京都府京都市東山区上人町433 [MAP] |
| 開館時間 | 10:00–17:00 ※本展の開場時間は館の営業時間に準じます。状況に応じて変更の可能性がございます。最新の情報はウェブサイト、各種SNSでご確認ください。 |
| 休館日 | 水 |
| ゲストキュレーター | 長谷川新 |
| URL | https:/ |
中井輪の制作は、映画の上映会から始まります。映画を観にやってきた参加者たちは、各々の姿勢で光を受けとめようとします。こうして「鑑賞者」となった人のからだは、スクリーンの光に釘付けになり、スクリーンの光に照らしかえされ、いわばすべてが光であるような世界へと溶け出していくのですが、中井はそうした鑑賞者のからだを油彩画へと保存するのです。
光を受けとめるからだは、それ自体が光点の集合であるし、映画に夢中になっているとも言えるのですが、見方によっては、無力で、無防備で、疲弊しているようでもあります。力の置きどころに迷い、重心は傾き、筋肉のこわばりを悪化させている。からだはたんに「ままならない」。中井はこの「ままならなさ」のなかに、からだが「光点」でしかないことに、私たちの生の輪郭を押し広げ返す契機を見てとっています。
映画を観ることがひとつの「生き延び」になっている。油彩画の制作が、微動だにしないからだの、思いがけない底しれなさの、肯定になっている。中井が描く人々は、特殊な状況にあるのでも特別な存在なのでもなく、迂闊なことを言えば、私たち全員がこうなのであり、ここにこそ、人間を語りだせるリアリズムがあるとさえ言えるのだと思います。
なお、今回はAIR大原galleryでも個展「庶民烈伝」を開催しています。あわせて、ご覧いただけますと幸いです。
長谷川新(ゲストキュレーター)
光を受けとめるからだは、それ自体が光点の集合であるし、映画に夢中になっているとも言えるのですが、見方によっては、無力で、無防備で、疲弊しているようでもあります。力の置きどころに迷い、重心は傾き、筋肉のこわばりを悪化させている。からだはたんに「ままならない」。中井はこの「ままならなさ」のなかに、からだが「光点」でしかないことに、私たちの生の輪郭を押し広げ返す契機を見てとっています。
映画を観ることがひとつの「生き延び」になっている。油彩画の制作が、微動だにしないからだの、思いがけない底しれなさの、肯定になっている。中井が描く人々は、特殊な状況にあるのでも特別な存在なのでもなく、迂闊なことを言えば、私たち全員がこうなのであり、ここにこそ、人間を語りだせるリアリズムがあるとさえ言えるのだと思います。
なお、今回はAIR大原galleryでも個展「庶民烈伝」を開催しています。あわせて、ご覧いただけますと幸いです。
長谷川新(ゲストキュレーター)
