ワンゲシ・ムトゥ《あらゆるものを食らうはてに》(映像の部分)2013 Wangechi Mutu, The End of eating Everything, (still of the film) 2013 Courtesy of the artist
ーモンスーンに吹かれたようにー 大移動と交流のアフリカ‐アジアの現代美術
2026年3⽉13⽇(金)-6⽉14⽇(日)
岐阜県美術館
https://kenbi.pref.gifu.lg.jp/
開館時間:10:00–18:00(3/20、4/17、5/15は20:00まで、展示室の入場は閉館の30分前まで)
休館日:月(祝日の場合は翌平日)、3/30、3/31、5/7
展覧会URL:https://kenbi.pref.gifu.lg.jp/events/africa/
岐阜県美術館では、企画展「ーモンスーンに吹かれたようにー 大移動と交流のアフリカ-アジアの現代美術」を開催している。本展では、江戸時代の屏風などとともに、現代アーティストたちの往来を展覧する。
石川真生「アカバナー」(1975-77)より ©Mao Ishikawa
エリアス・シメ《タイトロープ・モバイル》(部分) 2009-14(タグチアートコレクション/タグチ現代美術基金) Elias Sime, Tightrope Mobile, (part), 2009-14 Courtesy of the artist and James Cohan, New York, Photo: Adam Reich
石川真生(1953年琉球政府(現・沖縄県)大宜味村生まれ)は、アフリカ系の駐留米兵を撮影するため沖縄のバーで働き、やがてバーにいる沖縄の女性たちにもカメラを向ける。本展では、米兵のファッションをまねながら生活を共にする彼女たちの姿を収めたシリーズ〈アカバナー〉を展示する。エリアス・シメ(1968年エチオピア・アジスアベバ生まれ)は、エチオピアが軍事政権下にあり、民族間の争いが激しかった時代に芸術を学び、本展では再生電子ワイヤーを組み合わせ、技術の進歩と環境破壊との間の危ういバランスを表す《タイトロープ・モバイル》を公開する。ワンゲシ・ムトゥ(1972年ケニア・ナイロビ生まれ)は、ストリートアートの動向に刺激を受け、自らのアイデンティティを表すコラージュ作品を手がけるほか、本展では物質主義による自然搾取と家父長制的な女性抑圧への反乱を想起させる映像作品《あらゆるものを食らうはてに》を展示する。フィエル・ドス・サントス(1972年モザンビーク・マプト生まれ)は、モザンビーク独立後の内戦が激しい時代に幼少期を過ごし、1997年に同地で行なわれた「銃を鍬に」プロジェクトのワークショップに参加して以降、溶接技術とヴィジュアルアートのワークショップの開催や武器を用いた作品を制作している。ジョエル・アンドリアノメアリソア(1977年マダガスカル・アンタナナリボ生まれ)は、彫刻、インスタレーション、テキスタイル、建築などさまざまな媒体や素材を用いて作品を制作し、日本滞在時の体験から着想を得た新作を初公開する。
チェ・ウォンジュン《三姉妹、坡州》(《キャピタル・ブラック》より)2021 Che Onejoon, Three Sisters, Paju, in “Capital Black,” 2021 Courtesy of the artist
長谷川愛《Alt-Bias Gun》2018
チェ・ウォンジュン(1979年韓国ソウル生まれ)は、兵役中に写真家としてのキャリアをスタートし、北朝鮮がアフリカ諸国に建造した記念碑や像を調査する〈インターナショナル・フレンドシップ〉や、韓国に暮らすアフリカ系コミュニティの人々を撮影した〈キャピタル・ブラック〉などのプロジェクトを展開する。長谷川愛(静岡県生まれ)は、これまでバイオアートやスペキュラティヴデザインなどの手法を用いて、生物学的課題や科学技術の進歩をモチーフに、現代社会に潜む諸問題を掘り起こす作品を発表し、本展では人間の奥底に潜む差別意識と暴力性を顕在化し、指先でそれを感じ取る装置《Alt-Bias Gun》を出品する。吉國元(1986年ジンバブエ共和国・ハラレ生まれ)は、幼少期にジンバブエで出会った人々や、自身の家族のポートレートと1点の自画像で構成される〈来者たち〉と、自費出版している雑誌「MOTO MAGAZINE」の関連作品を展示する。マフディ・エシャーエイ(1989年ドイツ・ミュンスター生まれ)は、自身の両親の母国であるイランの外からでは見過ごされがちな人々の調査を行ない、ルーツの地の小さなコミュニティに入り、共有した穏やかな日常を収めたプロジェクト〈アフロ=イラン:知られざるマイノリティ〉を展示する。なみちえ(1997年神奈川県生まれ)は、ガーナ人の父と日本人の母のもとに生まれ、着ぐるみを身につけることで差別的な視点を遮断し、人を傷つけない絶対的な距離が確保されるという考えから制作した〈Kigroom〉を展示する。
関連イベント
ギャラリートーク
2026年3月13日(金)13:00–16:00
会場:岐阜県美術館 展示室3
講師:長谷川愛、吉國元、マフディ・エシャーエイ、なみちえ、天野太郎(トーキョーオペラシティギャラリー チーフキュレーター:石川真生についてのトーク)※当日変更の場合あり
※要観覧券、事前申込不要、英語通訳有
《Alt-Bias Gun》の実演
2026年3月14日(土)11:00–12:00、6月14日(日)15:00–16:00
会場:岐阜県美術館 展示室3
出演:長谷川愛
※要観覧券、事前申込不要
アーティストトーク
2026年3月14日(土)13:00–16:00
会場:岐阜県美術館 講堂
定員:170名(聴講無料、事前申込不要)
本展担当学芸員によるトーク
2026年3月20日(金・祝)14:00–15:00、5月6日(水・祝)14:00–15:00
会場:岐阜県美術館 多目的ホール、展示室3
担当:西山恒彦(岐阜県美術館学芸員)
※要観覧券、事前申込不要
ナンヤローネ アートツアー
2026年4月29日(水・祝)14:00–15:30
会場:岐阜県美術館 多目的ホール、展示室3
担当:岐阜県美術館教育普及係
定員:20名(要観覧券、要事前申込)
※詳細はウェブサイトを参照
マフディ・エシャーエイ《アーミーンとレザ/ガーダー・カーニ》(《アフロ-イラン》より) 2014 Mahdi Ehsaei, Armin and Reza / Ghader Khani, in “Afro-Iran,” 2014
なみちえ《こあ(心に愛のある犬)》(「Kigroom」より)2023 撮影:片岡佑太