キュレトリアル・スタディズ17:日常の二重性―テキスタイルの表現からみる― @ 京都国立近代美術館

キュレトリアル・スタディズ17:日常の二重性―テキスタイルの表現からみる―
会期2025年12月11日(木) – 2026年3月8日(日)
会場京都国立近代美術館 [MAP]
住所〒606-8344
京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
開館時間10:00–18:00(金曜は20:00まで開館)入館は閉館の30分前まで
休館日月(ただし、1/12、2/23は開館)、12/30-1/3、1/13、2/24
観覧料一般:430円、大学生:130円、無料観覧日:12/13
※高校生以下、18歳未満、65歳以上、心身に障がいのある方と付添者1名、ひとり親家庭の世帯員の方は無料*。
※本料金でコレクション展もご覧いただけます。
*入館の際に学生証、年齢の確認ができるもの、障害者手帳等をご提示ください。
出品作家田中千世子、ひろいのぶこ、村山順子、アリ・バユアジ、メイ・エンゲルギール、レオッネ・ヘンドリクセン
URLhttps://www.momak.go.jp/Japanese/curatorialstudiesarchive/17.html
本展では、ヘンドリクセンの作品が提起する身体性をキーワードに、具象的な造形やモティーフを用いるのではなく、素材や構造と、織ったり縫ったりする行為そのものが象徴的な意味を持つテキスタイルの方法論について考えます。布の身体性には、衣服として使用されることから想起される身体と、制作の主体である身体というふたつのアプローチが指摘できます。きものは、一般的に模様が鑑賞対象とされますが、村山順子の作品は、その着用性によって毛皮を纏うイメージを喚起させます。かつてきものだった大麻布を用いたメイ・エンゲルギールの作品や、田中千世子の〈袈裟〉シリーズは、切断し再構成することで新たな文脈をつくります。一方、ひろいのぶこは、織物の工程で通常は隠される糸の結び目を、切って結んだ行為の痕跡として見せ、費やされた時間や労働の価値、もしくは結び直すという象徴的な関係性を示しています。こうした関係性の射程を共同体へと広げ、アリ・バユアジは紡ぎ、染め、織り直すプロセスによって、コミュニティの再編を問うてゆきます。

作品の前で私たちが目にするのは、ただ結び目であり、継ぎ接ぎであり、布の重なりにすぎないのかもしれません。しかし日常的に見慣れた眺めの奥にこそ、私たちを取り巻く社会への想像を広げるためのしぐさが隠されているのではないでしょうか。

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