ヤン フードン―将軍的微笑

12月19日(土)~5月23日(日)
原美術館(品川)


「将軍の微笑」2009年
マルチチャンネルビデオインスタレーション
原美術館における展示風景
撮影:木奥惠三

国際的に活躍する中国の映像作家、楊福東(ヤン・フードン)の日本初個展。2001~09年に制作されたフィルムとビデオインスタレーション計5点を展示する。ドキュメンタリー風から演劇風、白黒からカラーまでと作風は様々だが、本展で作家自らがキーワードとして挙げたのは「生命」「生存」「生活」。もとは個人宅のダイニングルームだった空間に長テーブルを設置し、年老いた将軍を囲む祝宴の場を作り出した大掛かりなビデオインスタレーション「将軍の微笑」、また第52回ヴェネツィア・ビエンナーレ(07年)で全5作を展示し絶賛された『竹林の七賢人』の第3部など、時間をかけて味わいたい作品ばかりだ。なお毎週日曜には「バックヤード ほら、陽が昇るよ!」(01年)をフィルムで上映し、楊の35ミリフィルムへの愛着を伝える。デジタルメディアが映像の主流となった今日、時間の流れを感じさせてくれる映写機の音やフィルムの良さを見直そうという同館の心憎い試みだ。

詳細:http://www.haramuseum.or.jp

ART iTパートナーブース:原美術館

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