テート・モダン、パフォーマンスやダンスのためのスペースをオープン

2012年7月18日、オリンピック開催間近のロンドンで、ライブアートに特化した新たなスペースがテート・モダンにオープンした。発電所時代に石油タンクとして使われていたことから「ザ・タンクス」と名付けられたそのスペースは、タービンホールと同じ階に位置し、パフォーマンスやダンス公演の他、ビデオインスタレーションやライトアートなどの展示に使われる。

スペースの杮落としとなる作品は、韓国人アーティスト、キム・ホワンスンのサイトスペシフィックインスタレーションとアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルのパフォーマンス、最近テートに収蔵されたばかりのリズ・ローズの「Light Music」(1975)と、スザンヌ・レイシー「Crystal Quilt」(1985-1987)。今後15週間に渡りプログラムが企画されており、その中には荒川医、イヴォンヌ・ライナー、ケレン・シッターなどのインスタレーションやパフォーマンスが予定されている。

ここ数年、現代美術においてパフォーマンスやダンスへの興味は大きくなっており、2008年の横浜トリエンナーレを始め、今年のドクメンタ13でも複数のパフォーマンス作品が上演されるなど、大型国際展におけるライブアートの占める位置は大きくなりつつある。そうした状況のなか、タービンホールで大型プロジェクトの先鞭をつけたテート・モダンがこうしたスペースを持つことは、大きな意味を持つ。

「ザ・タンクス」はテート・モダンの増改築プロジェクトの一環として行なわれる。増改築デザインは、開館時と同じくヘルツォーク&ド・ムーロンが手がける。
総予算215万ポンド(約26億5000万円)をかける増改築の完成は2016年を予定している。

The Tanks: Art in Action:http://www.tate.org.uk/whats-on/tanks-tate-modern/eventseries/tanks-art-action

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