3月10日~「アートを発信する-原美術館発国際巡回展の軌跡」【ARC】

ハラ ミュージアム アーク(群馬県・渋川市)より、春季展覧会のお知らせです。


戸谷成雄「森Ⅱ」1989-90年 ©Shigeo Toya

原美術館が90年代に企画・主催した3つの国際巡回展に焦点をあてた展覧会を
別館ハラ ミュージアム アークにて開催

ハラ ミュージアム アーク本館にあたる原美術館[東京都品川区 館長:原俊夫]が企画・主催した3つの国際巡回展、「プライマルスピリット-今日の造形精神」(1990-91年)、「空間・時間・記憶-Photography and Beyond in Japan」(1994-97年)、「倉俣史朗の世界」(1996-99年)に焦点をあてた展覧会を開催いたします。
いずれも日本の優れた現代美術を海外に紹介する目的で、彫刻・写真・デザインというそれぞれ異なる表現方法を用いた作品群により構成された大型プロジェクトでした。
本展では、原美術館コレクションの中からこれらの企画展に出品したアーティスト達による作品をクローズアップし、その発信の軌跡を辿ってみたいと思います。

【出品作家】
荒木経惟、遠藤利克、笠原恵実子、川俣 正、倉俣史朗、剣持和夫、佐藤時啓、杉本博司、土屋公雄、戸谷成雄、野村 仁、福田美蘭、森村泰昌、山本 糾、草間彌生、束芋

90年代に原美術館が企画・主催した国際巡回展とは

「プライマルスピリット-今日の造形精神」(1990-91年)
現代美術を介した国際交流を活動の指針のひとつに据える原美術館が、当時紹介される機会の少なかった日本の現代美術を海外に紹介する目的で企画・主催した展覧会。ゲストキュレーターに(当時)ロサンゼルスカウンティ美術館のハワード N フォックス氏を迎え、日本人作家10名の彫刻作品で構成、ダイナミックでユニークな展開をみせる優れた現代美術と、そこに可視化される日本文化の深い精神性を提示しました。1990年にハラ ミュージアム アークにてカタログ用の作品撮影と国内におけるプレビュー展を開催後は、ロサンゼルス カウンティ美術館(アメリカ)、シカゴ現代美術館(アメリカ)、フォート ワース近代美術館(アメリカ)、カナダ国立美術館(カナダ)を巡回しました。

主催:ロサンゼルス カウンティ美術館、原美術館
出品作家:海老塚耕一、遠藤利克、ふじい忠一、川俣 正、剣持和夫、國安孝昌、徳重恵実子、戸谷成雄、土屋公雄、若林 奮

「空間・時間・記憶-Photography and Beyond in Japan」(1994-97年)
アメリカのインディペンデントキュレーター ロバート スターンズ氏をゲストキュレーターに迎え、現代日本における写真および写真を素材にした日本人作家12名による作品を取り上げました。「空間」「時間」「記憶」という普遍的な概念での分析を通して、改めて現代日本における写真表現の独自性を明らかにする展覧会は好評を博し、原美術館にて国内プレビュー展を開催後は、ルフィーノタマヨ美術館(メキシコ)、バンクーバー美術館(カナダ)、ロサンゼルス カウンティ美術館(アメリカ)、デンバー美術館(アメリカ)、ホノルル現代美術館(アメリカ)に巡回しました。

主催:原美術館
出品作家:荒木経惟、伊藤義彦、笠原恵実子、小山穂太郎、佐藤時啓、柴田敏雄、杉本博司、野村 仁、福田美蘭、森村泰昌、山中信夫、山本 糾


荒木経惟「顔写」より1984年 ©Nobuyoshi Araki

「倉俣史朗の世界」(1996-99年)
1991年2月に56歳の若さでこの世を去った倉俣史朗の家具デザインに焦点をあて、その30年にわたる業績を振り返った展覧会。没後5年を経た1996年、原美術館にて開催されました。倉俣自身が信頼を寄せていたイタリアの建築・デザイン界の第一人者であるエットレ ソットサスによる展示構成は、ただの遺作の陳列ではなく、倉俣が求めた「視覚の奥の世界」を美術館という空間に具現化し、また会場内に展示された荒木経惟の写真パネルは、倉俣デザインに共通して見られるノスタルジアや官能性が互いに響き合うかたちとなり、話題になりました。その後は1997年より1999年までの3年間を費やし、メキシコ現代美術センター(メキシコ)、サンフランシスコ近代美術館(アメリカ)、ニューヨーク大学グレイ アート ギャラリー アンド スタディセンター(アメリカ)、モントリオール装飾美術館(カナダ)、パリ国立装飾美術館(フランス)、オーストリア応用美術館(オーストリア)、京都国立近代美術館(日本)を巡回。特にニューヨーク展とサンフランシスコ展は、全米美術評論家連盟が決定する「98年全米ベストデザイン展」に選ばれるなど、各地で反響を呼びました。

主催: 倉俣史朗展開催実行委員会(安藤忠雄、磯崎新、篠山紀信、
エット レ ソットサス、田中一光、原 俊夫、三宅一生、横尾忠則)、原美術館
特別出品:荒木経惟


「倉俣史朗の世界」展(1996年)より

現在原美術館で開催中の展覧会「現代美術に魅せられて 原俊夫による原美術館コレクション展」も併せてお楽しみください。
会期【前期】3月11日まで【後期】3月21日-6月3日

【開催概要】
展覧会名  アートを発信する―原美術館発国際巡回展の軌跡
会  期   2018年3月 10日[土]-6月24日[日] 
会  場   ハラミュージアム アーク 現代美術ギャラリー
      〒377-0027 群馬県渋川市金井2855-1 Tel:0279-24-6585
       E-mail:arc@haramuseum.or.jp
開館時間  9:30 am – 4:30 pm(入館は4:00 pmまで)
休 館 日  木曜日(3月29日、5月3日は開館)
入 館 料  一般1,100円、大高生700円、小中生500円
※開催中の展覧会「墨のちから-狩野派障壁画の世界」(特別展示室 觀海庵)も併せてご覧いただけます。
原美術館メンバーシップ会員無料、70歳以上半額、20名様以上団体割引あり。学校団体は特別料金規定あり。詳細はお問い合わせください。
伊香保グリーン牧場とセットになったお得なチケットもあります。(一般1,800円、大高生1,500円、中学生1,400円、小学生800円)
[群馬県在住の皆様へ] 県内の小中学生は学期中の土曜の入館無料。
「ぐーちょきパスポート」のご提示により5名様まで入館料各200円割引。

交通案内  JR上越線「渋川駅」より(上越・北陸新幹線利用の場合は「高崎駅」で上越線に乗り換え)伊香保温泉行きバスにて約15分、「グリーン牧場前」下車、徒歩7分。「渋川駅」よりタクシーで約10分。車の場合、関越自動車道「渋川・伊香保I.C.」より8km、約15分。無料駐車場あり。

地図はこちら(Google map)

■関越交通バス(渋川駅3番のりば「伊香保温泉」行き)
http://www.kan-etsu.net/publics/index/23/

■特急草津号時刻表(JR上野駅⇔渋川駅)
http://kusatsugo.web.fc2.com/jikokuhyou.html

■JRバス上州ゆめぐり号(新宿駅⇔渋川駅・伊香保・草津温泉)
http://time.jrbuskanto.co.jp/bk03010.html

(HP) http://www.haramuseum.or.jp   
(携帯サイト) http://mobile.haramuseum.or.jp
(ツイッター) http://twitter.com/HaraMuseumARC   
(ブログ) https://www.art-it.asia/u/HaraMuseum/

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