井田大介 個展 「Photo Sculpture」

3331 ART FAIR recommended artists #035 井田大介 個展 「Photo Sculpture」

2018年3月に開催された3331 ART FAIRにて、レコメンドアーティストに選出された井田大介氏による個展「Photo Sculpture」を開催します。
本展で井田氏は、インターネット上にアップロードされている大量の画像データを元に3Dデータを作成し、それらを視覚化することによって彫刻作品として成立させていきます。
作品のモチーフとなるロダン作「地獄の門」は、ロダンの死後、未完成であるにも関わらず「本物」として複数のブロンズ彫刻が鋳造されました。彫刻史の中ではオリジナルとコピーの問題をはらむ象徴的な作品でもあります。本展では、「Photo Sculpture」の形態が写真なのか、3Dデータなのか、彫刻なのかを鑑賞者に問いかけるとともに、オリジナルとコピー、イメージとリアリズムの関係性をあぶり出し、現代における「オリジナル」の意味について考察します。「Photo Sculpture」の制作を通じ、現実空間にとらわれない新しい彫刻表現の拡張を試みる井田氏の挑戦を、ぜひこの機会にご高覧ください。


展覧会概要
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日程:2018年09月22日(土)〜2018年10月14日(日)
備考:※9月23日(日)にトークイベントとオープニングパーティーを開催いたします。
時間:11:00-20:00
休み:会期中無休
料金:入場無料
会場:1F 3331 Gallery
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<展覧会に寄せて〜アーティストの言葉>

「Photo Sculpture」は、2016年から始めたシリーズで、現代の拡張し続ける身体感覚を視覚化する試みです。これまでいくつかの作品を制作してきましたが、個展として一つにパッケージするのは初めての試みです。インターネット上にある情報の不確定さや、視点の多様性を考えながら、「現代を象徴するような彫刻とは?」という問いに対しての自分なりの回答が出来ればと考えています。

井田大介

<推薦者による寄稿>

デジタル複製技術時代の芸術作品

「Photo Sculpture」は、井田がこれまでに投げかけてきたデジタル複製技術時代の芸術作品に対する問いを更に深く検証し、展開した作品である。

オリジナルとコピー、イメージと実在、”本物”とは何か — 作品の制作様式に対する批評や解釈が彼の作品のテーマであるが、そもそも芸術作品とは、常に複製が可能なものであった。人間が作り出した物は、人間によって模倣されることができた。[1] 「再現性」は、断続的ではあるが長い歴史の中で飛躍的に進歩し、そのスピードが更に加速した現代のデジタル時代では、その複製技術は完全に新しい段階に到達したといえる。

井田の作品の総称である「Photo Sculpture」はフランス人作家オーギュスト・ロダンの作品「地獄の門」を参照している。コピーが多数存在する複製という手法を用いることで、井田は”複製された対象”を復元するのである。彼の作品の再解釈は、ある種の偏在性をもたらし、著名な芸術作品を「拡散・複製すること」そのものを作品として提示する。時間と空間の中に表れ出る価値や、唯一無二の存在であること — オリジナル作品におけるアウラが改めて検証され、試されているのである。

キース・ウィトル
White Rainbow(ロンドン)アドバイザー/アソシエイト・キュレーター

[1] ワルター・ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」(1936年;英訳、 ハリー・ゾーン、1968年、ワルター・ベンヤミン、 Illuminations(ニューヨーク、Schoken Books、1969年)より抜粋

<関連イベント>
《井田大介 x キース・ウィトル (White Rainbow)トークイベント》
9月23日(日)17:00-18:00 ※日英通訳がつきます ※無料

ロンドンで日本の現代美術を紹介するアートスペース、White Rainbowのアドバイザー/アソシエイトキュレーターであるキース・ウィトル氏を招き、井田氏の制作の本質に迫る対談を行います。

《オープニングパーティー》
9月23日(日)18:00-20:00

トークイベント後にオープニングパーティーを開催いたします。どなたでもご参加頂けますので是非お越しください。当日は、アーティストの井田大介さん、White Rainbowのアドバイザー/アソシエイトキュレーターであるキース・ウィトルさんが在廊の予定です。

■作家プロフィール
井田大介(いだ・だいすけ)

1987年 鳥取県生まれ
2015年 東京藝術大学大学院美術研究科修了
2015年 「NOWHERE」、米子市美術館、 鳥取
2015年 「TRANS ARTS TOKYO 2015」、東京
2016年 「ただいま、ハニー」、トーキョーワンダーサイト渋谷、東京
2016年 「富士の山ビエンナーレ2016」 、静岡
2017年 「ラブラブショー2」、青森県立美術館、青森

彫刻という形式を問いながら具体的な社会事象や現象をモチーフに制作しています。

[お問い合わせ]
アーツ千代田 3331 井田大介個展 担当:エミリー、彦根
TEL:03-6803-2441(代)

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