Mario A / 亜 真里男

東京の展覧会について

日本現代美術界を巡る村上隆と村上裕二兄弟 1/4

2015年11月2日
「隆くん、良くやったな~。お前は完全に現代日本画家になって、ワシと同じ、次はお寺で龍画を展示してみてやろう。」と村上隆の先輩、加山又造の発言が涅槃から響いて来る。


加山又造 (文書と写真 by 亜 真里男、朝日新聞文化面、1993年4月17日)

我が国の現代美術界を巡って大活躍の村上兄弟をご紹介します。昭和37年生まれ村上隆 、その弟、昭和39年生まれ村上裕二。昭和9年福岡県北九州市門司区生まれ、父の村上福寿郎が23歳で東京へ上京後、鉄工所等を経て昭和36年タクシー運転業務を始めました。隆と裕二は、決して豊かとは言えない環境に育ちましたが、両者共に、東京藝術大学大学院博士課程を修了しました。隆は加山又造の教え子で、裕二の師系は元東京藝術大学学長の平山郁夫です。現在、2人は中年の日本画家で、これからの40年の製作活動は日本のアート教育に強いインパクトを与えるだろうと想像できます。


村上裕二先生 日本美術院 http://nihonbijutsuin.or.jp/donin_profile/27.html
(スクリーンショット)
ここに載せた写真は、「好意によりクリエーティブ・コモン・センス」の文脈で、日本美術史の記録の為に発表致します。
Creative Commons Attribution Noncommercial-NoDerivative Works
cccs courtesy creative common sense


村上裕二の場合、日展のような美術団体「日本美術院」の立派なセンセイでいらっしゃって、平成18年MOA岡田茂吉賞優秀賞、平成24年に文部科学大臣賞を受賞しています。

2016年9月12日のアップデート:
内閣総理大臣賞受賞の村上裕二氏におめでとうございます
Prime Minister's Award for Yuji MURAKAMI (brother of Takashi MURAKAMI)
http://www.art-it.asia/u/sfztpm/9QmoaJgx6lhbziReNG2K/


天皇制の為:下らない横山大観戦争画 ー 内閣総理大臣顕彰受賞者村上裕二 (2017年5月20日)
http://www.art-it.asia/u/sfztpm/BL68pKlJghtm70yY3Rv5/



村上裕二先生の展覧会 (スクリーンショット)
日本美術院
http://nihonbijutsuin.or.jp/index.html

ここに載せた写真は、「好意によりクリエーティブ・コモン・センス」の文脈で、日本美術史の記録の為に発表致します。
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村上裕二先生 (スクリーンショット)
http://www.clippinjam.com/volume_64/cf_interview_01.html より

ここに載せた写真は、「好意によりクリエーティブ・コモン・センス」の文脈で、日本美術史の記録の為に発表致します。
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「日本美術院」や「日展」について、大ざっぱに説明しますと、文化勲章、内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞などを目指して、天皇制と自民党を意識しながら、「センセイ」達のヒエラルキー制度を持ち、他の国では考えられないような、毎日センセイに頭を下げ、賄賂を受け取る、といった美術世界です。大多数の創作の動機となる主な思想や題材は、宗教美術であり、神道のモチーフも時々見受けられます。私が書いた記事「我が国にっぽんの恥「日展」」もご参照下さい。


(スクリーンショット) 我が国にっぽんの恥「日展」(1/4) (2013年11月21日)
http://www.art-it.asia/u/sfztpm/PFj0D7ZHo6iYGyQe1nNv/


一方で、隆くんの場合、私が去年夏、イタリア・ミラノのPalazzo Reale「Il ciclo di Arhat」展で観たものと同じく、


ミラノのPalazzo Realeの入り口、村上隆 Takashi Murakami「Il ciclo di Arhat」2014/7/24 - 9/7 (photo by 亜 真里男)


村上隆作 Work by Takashi Murakami @ Palazzo Reale Milano 2014
ミラノのPalazzo Reale「Il ciclo di Arhat」(photo by 亜 真里男)
© 2014 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
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This photograph shows a part of the body of work

他にも、ご参考 (2014年8月7日):
村上隆新作個展 @ ミラノ Palazzo Reale と モナコでの展示品 (1+2+3)
http://www.art-it.asia/u/sfztpm/t4xo02Rkge5mi13ly6n9/
http://www.art-it.asia/u/sfztpm/Uqz4QZcfnYp8BFOrg7R0/
http://www.art-it.asia/u/sfztpm/bYqOK4ZIF17AaEJVigkn/

立派な100mを超える宗教画が森美術館で展示されています。三日前始まった個展は、来年3月まで行われる予定です。


森美術館の入り口


森美術館館長 南条史生さん (photo by 亜 真里男)
http://www.art-annual.jp/news-exhibition/news/54817/ より:
「記者会見ではまず初めに森美術館館長・南条史生氏が挨拶。数多くのメディアを前に「これほど人が集まった会見は初めてで大変光栄」とし、「森美術館はいつか必ず村上隆の個展をやると思っていた。きっかけは五百羅漢図で、今回それに手を加えて本当の完成を見た。世界初公開。同作は3.11の後に生まれたもので、諸々の要素が包含された作品。村上さんはアーティストの本分を全うするような1つの回答を出した」と評し、「今回の五百羅漢図は将来、ピカソのゲルニカに匹敵するのではないかと思っている」と語った。」


「村上隆の五百羅漢図」は、東京大学名誉教授・多摩美術大学名誉教授・MIHO MUSEUM館長であり日本の美術史学者の辻惟雄先生や、3・11、カタールでの「Murakami-Ego」展をきっかけに、「狩野一信の五百羅漢図」を再概念し、完成しました。


(スクリーンショット)
東京・六本木の森美術館で31日から始まる現代美術家、村上隆さんの大型個展「村上隆の五百羅漢図展」(朝日新聞社など主催)の内覧会と説明会が30日に開催された。村上さんは「津波で両親を亡くした子供が『(親は)そばで見ているよ』と話しかけられているのをテレビで見た。信じれば子供は救われる」と語り、東日本大震災が作品づくりの動機の一つになったことを明らかにした。内覧会には、村上さんと親しい人気デュオ「ゆず」も飛び入り参加し、絵の前で「LAND」を歌った。
 村上さんの個展は日本国内では14年ぶり。2千人を超える人々が内覧会を訪れ、日本初公開となる高さ3メートル、全長100メートルの超巨大絵画「五百羅漢図」や新作絵画、大型彫刻など約50点に見入っていた。来年3月6日まで。一般1600円など。
http://www.asahi.com/articles/ASHBZ2JSWHBZUCVL001.html

http://www.art-annual.jp/news-exhibition/news/54817/ より
「「日本では現代美術は非常にニッチな芸術領域」とした村上氏。「今回五百羅漢のタイトルをつけたのも、この作品が無ければ展覧会が成立しないとお願いしたのも、日本人の方には現代美術に対する親和性が全くないから」とし、「70%くらい悲しい気持ちと、30%くらい五百羅漢あってよかったという気持ちでオープニングを迎えている。しかし私も“猿”なので一回舞台に上がれば躍らせていただく」と“村上節”を炸裂させた。
 
また五百羅漢図を選んだ理由とその目的について問われると、「辻先生が五百羅漢に傾倒されていたので描こうと思った。 (3.11の) 震災のときに見たドキュメンタリーで、両親が津波で亡くなったお子さんにインタビュアーが「空から見ているから大丈夫だよ」と言っている状況に、宗教の発生の瞬間を見た気がした。誰がどう見ても嘘八百な話なのに、周りはそれを信じることで子どもが救われると思っている。この瞬間に宗教の原初的な発生原理があるのかなと。宗教と芸術の関係には興味があった。そういうものが全部コンバインできるものとしてタイミングがよかった」とその経緯について語った。」



狩野一信《五百羅漢図》展 @ 江戸東京博物館 (2011/4/29 - 7/3)


狩野一信《五百羅漢図》展 @ 江戸東京博物館


狩野一信《五百羅漢図》展 @ 江戸東京博物館


楽しそうに、現代アート・プラクティスのデジタルや、シルクスクリーン技術におけるポスター的なオリジナル・ペインティングを製作していて、完成までもう少し時間がかかるものもあるようです。


村上隆作 Work by Takashi Murakami @ Mori Museum Tokyo 森美術館、東京 2015
《五百羅漢図》玄武(部分) アクリル、カンバス、板にマウント (photo by 亜 真里男)
© 2015 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
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村上隆作 Work by Takashi Murakami @ Mori Museum Tokyo 森美術館、東京 2015
《五百羅漢図》玄武(部分) アクリル、カンバス、板にマウント (photo by 亜 真里男)
© 2015 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
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記事の続きは、こちらへ:
日本現代美術界を巡る村上隆と村上裕二兄弟 2/4
http://www.art-it.asia/u/sfztpm/25QoWYRnCJj98xz1EKBm/


ここに載せた写真は、すべて「好意によりクリエーティブ・コモン・センス」の文脈で、日本美術史の記録の為に発表致します。
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