『美女と野獣』


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自然――軽やかなギャロップ – 野獣の美

『美女と野獣』

2016年12月3日~12月25日

1946年/フランス/93分/モノクロ/DVD

監督・脚本:ジャン・コクトー
共同監督:ルネ・クレマン
原作:ジャンヌ=マリー・ルプランス・ドゥ・ボーモン
撮影:アンリ・アルカン
衣裳:マルセル・エスコフィエ
音楽:ジョルジュ・オーリック
出演:ジャン・マレー、ジョゼット・デイ、ミシェル・オークレール、マルセル・アンドレー

三人の娘をもつ男がある日、優しく美しい末娘・ベルのためにバラの花を摘もうと庭園へ忍び込む。庭の主である野獣は怒り、バラを盗んだ罰に命か娘を一人差し出せと言う。窮地の父を救うため、自ら犠牲となった心優しきベル。城へと迎えられ、野獣の醜怪な容貌を恐れていたベルだったが、次第に彼の優しい心に幸福な自分を見出し……。
「人を外見で判断してはいけない」という、子供への教育事業に打ち込んでいたボーモン夫人ならではの童話を原作に、自ら脚本を手掛け、幻想的かつ優美で詩的な映画に仕上げたのはジャン・コクトー監督。40年代に撮影されたとは思えないリアルな特殊メイクや豪華絢爛な衣裳、夢のように美しいラストシーンの昂揚……。1946年ルイ・デリュック賞を受賞した本作は、愛の力を描くファンタジーの傑作である。

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