「YÔKAÏNOSHIMA」 シャルル・フレジェ展

会期:2016 年2 月19 日(金)~ 5月22日(日)
   ご好評のため延長致しました。ゴールデンウィーク中も休まず開館します。

   月~土曜11:00~20:00 (最終入場19:30) 
   日曜 11:00~19:00(最終入場18:30)
   不定休(エルメス銀座店の営業日に準ずる)
   入場無料
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム
   (中央区銀座5-4-1 8階 TEL: 03-3569-3300)
主催:エルメス財団
協力:MEM
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

銀座メゾンエルメス フォーラムは2016年2月19日より、フランスの写真家、シャルル・フレジェの展覧会「YÔKAÏNOSHIMA」を開催いたします。

フランスの写真家、シャルル・フレジェ。
1975年、フランス、ブルージュ生まれのフレジェは、世界各地の装束――民族衣装や、伝統衣装、習わし、儀式、祭礼のためのコスチュームなど――をシリーズで撮影し、それぞれの土地に潜む驚くべき多様な人間の営みを、人類学的、民俗学的にも興味深いポートレートとして収め続けています。

主にヨーロッパ16カ国で、王国や共和国などの騎兵隊を撮影した「EMPIRE」シリーズ(2004~2007年)では、厳粛で装飾的でありながらも個性的な制服から、各々が背負う国家的、共同体的ルールや役割、政治や権力の構造までをも見ることができます。

また、近年の代表作である「WILDER MANN」シリーズ(2010~2011年)は、ヨーロッパ各地の伝統的な祝祭の儀式に登場する「獣人(ワイルドマン)」の姿を収めています。熊や山羊、悪魔や擬人的なキャラクターに仮装した、奇抜で恐ろしくも滑稽なワイルドマンたちは、自然と人間の営みから生まれた原始の物語をよみがえらせます。このヨーロッパ全土に残る冬の祝祭には、日本の歳神の文化とも共通点が見られることから、フレジェは日本を訪れて新たな展開を試みました。
北から南へ、日本列島58ヶ所の取材から成り立つ本シリーズは、「YÔKAÏNOSHIMA」と名づけられ、田畑や山々、森林、海辺から現れた、日本固有の仮面神や鬼たちの姿を紹介するものです。日本人の恐怖や畏怖を象徴しながらも、私たちの生活の傍らに潜み、時に親しみを感じさせる存在である妖怪。そのルーツともいえる神や鬼たちの姿を、フレジェは写真に収めました。私たちはそこに、今日のキャラクター的表現とのつながりを見ることができるかもしれません。

本展の会場構成を手がけるのは、気鋭の若手建築家・松島潤平。島国ならではの日本のランドスケープにインスピレーションを得て会場を構成、フレジェの新作である「YÔKAÏNOSHIMA」シリーズを中心に、「WILDER MANN」を含む100点あまりの写真作品をご紹介いたします。

シャルル・フレジェ Charles Fréger
1975年、フランス、ブールジュ生まれ。フランス、ルーアン在住。ルーアン美術学院にて芸術を専攻。写真家として、初期より一貫して肖像写真を撮り続けている。近年の主な個展に『WILDERMANN(ワイルドマン)』(国際先史遺跡センター、レ・ゼイジー=ド=タヤック、2015年/バスク博物館、バイヨンヌ、2014年/MEM、東京、2014年など)、ブルターニュに伝わるレースの被り物を着けた女性たちを撮影した『BRETONNES(ブルトンヌ)』(レ・シャン・リーブル、レンヌ、2015年/MEM、東京、2015年など)。

松島潤平(松島潤平建築設計事務所)
1979年長野県生まれ。東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了後、現在、同大学大学院建築学専攻博士課程在籍。隈研吾建築都市設計事務所を経て、2011年より松島潤平建築設計事務所主宰。受賞歴に2015年度グッドデザイン賞など。

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