© STUDIOCANAL
オブジェに宿るもの – カメラのまなざし
『血を吸うカメラ』Peeping Tom
2017年9月2日~9月30日
1960年/イギリス/101分/カラー/ブルーレイ
監督・製作:マイケル・パウエル
原案・脚本:レオ・マークス
撮影:オットー・ヘラー
美術:アーサー・ローソン
音楽:ブライアン・イースデイル
出演:カール・ベーム、アンナ・マッシー、モイラ・シアラー、マキシン・オードリー
圧倒的な恐怖の前で、人はどんな顔を見せるのか--。映画の撮影助手をしているマーク・ルイスは、一見、どこにでもいる平凡な青年。そんな彼が、恐るべき犯罪を次々と計画し実行していく。マークの亡き父は、人間の「恐怖」についての研究に生涯を捧げた学者で、幼いマークはその実験材料だった。やがて青年となったマークは、女性の断末魔の、恐怖におののく表情に途方もなく惹かれるようになり……。
時代に先んじて猟奇殺人犯の心理を描いた本作は、アルフレッド・ヒッチコック監督の『サイコ』と並び称されるサイコ・ホラーの金字塔。巨匠マイケル・パウエルの問題作にして傑作である。