『都会のアリス』


Rüdiger Vogler, Yella Rottländer © 1973 Reverse Angle Library GmbH

フラヌール ― いつでも、そぞろ歩き。 ‐ 「私」に還る

『都会のアリス』

2015年6月6日~6月28日

1974年/西ドイツ/112分/モノクロ/35mm
監督: ヴィム・ヴェンダース
製作: ヨアヒム・フォン・メンゲルスハオゼン
脚本: ヴィム・ヴェンダース、ファイト・フォン・フュルステンベルク
出演: リュディガー・フォーグラー、イェラ・ロットレンダー、リザ・クロイツァー
撮影: ロビー・ミューラー
字幕: 吉岡芳子
配給: 東北新社

アメリカに旅行記の執筆に来ていたドイツ人ジャーナリストのフィリップは、多くの写真は撮ったもののなかなか記事が書けずにいた。写真だけではどうにもならないとエージェントから非難され、ドイツに戻る決意で空港へ行くと、ストで運航停止中。そこで、アリスと母親のリザに出会う。リザの事情によりアリスを預かることとなったフィリップは、アムステルダムに渡り、アリスとの二人旅へ。アメリカを旅して自分を見失った男が、少女と旅をしていくうちに自分を取り戻していく。
前半から後半にかけてのモノクロ映像では、フィリップの心情をそのまま表しているかのように光の加減が変わってゆく。フィリップ役のフォーグラーはその後、ヴェンダースの『まわり道(’75)』『さすらい(’76)』にも続けて登場、本作を含めてロードムービー3部作とされている。

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