Liverpool Art Blog

Art scene news in Liverpool, United Kingdom by Ian & Minako Jackson of www.artinliverpool.com

ナム・ジュン・パイク 展覧会


Nam June Paik 'Internet Dream' 1994
ZKM | Center for Art and Media, Karlsruhe


ナム・ジュン・パイク (1932年ー2006年)は、世界初のビデオアーチストとして知られる韓国人の現代美術家です。2010年12月から2011年3月まで、リバプールのテートとFACTで、ナム・ジュン・パイクのオリジナルアートワークが数多く展示されました。


Nam June Paik 'TV Cello' 2003
(C) Nam June Paik Estate


パイクは、ビデオ作品をMTV世代の若者達に見てもらい、現代アートに興味を持ってもらいたいと願っていました。彼は韓国、東京、ドイツ、ニューヨークに住んでいました。作品には、西洋と東洋の影響が見られます。


Nam June Paik 'TV Garden' 1974 - 77 (2010)
Kunstammlung Nordrhein-Westfalen, Dusseldorf
Exhibition copy courtesy of Nam June Paik Estate


この展覧会は、イギリスで1988年以来最大のナム・ジュン・パイク回顧展です。 展覧会では、初期のパフォーマンス映像や楽譜、写真、禅、テレビ作品、ロボットの彫刻や、大型ビデオ・インスタレーションがあります。


Laser Cone, 1998 (re-fabrication)
(C) Norman Ballard/Nam June Paik Estate


リバプールのFACT映画館には、レーザーコーンがあります。この円錐の下に寝転ぶと、いろいろな色のレーザーが飛び交います。とても圧倒されました!


この展覧会がとても面白かったので、私はまさにMTV Generationなのだと思いました!

文章: ヴィクトリア・ベネット

バンクシー「ネズミ」の建物、オークションで競り落とされる


Banksy's Rat mural, Berry Street, Liverpool
Photos: Minako Jackson


先週2月18日、バンクシーの壁画「ネズミ」が描かれた建物がオークションにて114,000ポンドで競り落とされました。

このジョージアン様式のパブは、築200年で重要建築物グレードIIに指定されていますが、長年廃墟となっていました。この壁画は、2004年に行われたリバプール・バイエニアル・インターナショナル・フェスティバル・オブ・コンテンポラリー・アートでバンクシーにコミッションされた作品です。多くの人がネコと見間違えるこの巨大なネズミは、英国におけるバンクシーの壁画の中でも最も大規模な作品の一つとして知られています。

新しいオーナーはこの壁画を残すのか、この作品は保存されるべきなのかといったさまざまな憶測や意見が飛び交っていますが、現在はまだ何も決定されていないようです。

関連リンク(英語):

バンクシー・フォーラム:

http://banksysforum.proboards.com/index.cgi?action=display&board=general&thread=298&page=1

テレグラフ紙:
http://www.telegraph.co.uk/culture/art/artsales/7266588/Businessman-to-paint-over-Banksy-artwork-because-he-doesnt-like-art.html

ルイス・ビッグズ (リバプール・バイエニアル、ディレクター/CEO)のコメントがブログに掲載されています。:
http://blogs.biennial.com/2010/02/19/pub-with-liverpool-biennials-banksy-mural-commission-sold/

続報を待つのみです。。。

Wrong Love - A Foundation にて


Wrong Love at the A Foundation
Photos by Minako Jackson


先週の土曜日の晩はA Foundationにてオルタナティブなバレンタインイベントを楽しみました。イベントは午前3時まで続きましたが、私たちは12時には帰宅してしまったので、いくつかのパフォーマンスを逃してしまったのがちょっと残念ですが。。。


Jayne Lawless - Control

私たちが見た限りで面白かったのは、カウボーイやインディアンへのオマージュともいえるダンボールで出来た大型のテントや、メッセージが書き込まれたハート型の付箋でできた「トンネル・オブ・ラブ」や、リバプール出身アーティストのJayne Lawless (http://www.jaynelawless.co.uk) による、86足のタイツを使いてこの男性的な建物にフェミニニティを持ち込んだインスタレーションなど。



この音楽・パフォーマンス・アートが盛りだくさんのイベントをオーガナイズしソールドアウトにした、Come Into Landのチームに賞賛を送りたいと思います。

Come into Land: http://www.comeintoland.com/

A Foundation: http://www.afoundation.org.uk/





マイク・バッジャー:リクレイムド・ワールド


Mike Badger - Yellow Mustard Submarine

リバプール出身のアーティストでミュージシャンでもあるマイク・バッジャーによる彫刻、コラージュ、ファウンドオブジェクトで構成されているこの展覧会、ここに展示されているものは100%再生素材で作られています。


Mike Badger's Collages and Robots

マイク・バッジャーは音楽マニアの間で、伝説的バンド、ザ・ラーズの創始者として知られています。La's脱退後、バンドOnsetを結成、現在もソロやナッシュヴィルのミュージシャンとのコラボレーションなど様々な音楽活動を続けています。また、10年来インディー・レーベルViper Labelのオーナーとして、自身の音楽、トランプ・アタックやエドガー・ジョーンズなどのリヴァプールのミュージシャンやバンドのアルバム音源を発信したり、カルト・クラッシック的な隠れたリヴァプール出身バンドの名曲や、20年代から50年代のアメリカのバンドやギター音源などを集めたコンピレーション・アルバムのリリースを行っています。
Viper Label: http://www.the-viper-label.co.uk/


Mike Badger - Liverpool Reclaimed

マイクはまた、これまでも彼の見事な金属製のオブジェを展示したり、学校やギャラリーなどでワークショップを開いたりと、アートの分野でもよく知られています。

この展覧会は、80年代から現在までの作品を集めたレトロスペクティブとなっています。マイクは以前からコラージュ作品を好んで作り続けていて、展示作品の中にもかなりの数のコラージュが含まれています。特に最新の大型作品(写真上)は、実は立体になっています。また金属製の廃棄物やリサイクル素材を使った彫刻はマイクのトレードマーク的な存在で、一番最近のBluecoat Display Centreでの展覧会を含む、数々の展覧会でも出展されているほか、リバプールのバンドSpaceの音楽のプロモーション・ビデオやさまざまなミュージシャンのアルバムジャケットのデザインにも登場しています。

Space - Avenging Angels


この展覧会は、リバプール北部のクロスビーにあるMerchant Taylors' Senior Girls' School という私立高校の構内にできた比較的新しいアートセンター、The Vitreum で開催されています。

このようなスペースが、文化的なアクティビティーのために使われていることは素晴らしいことです。これもひとえに、同校の美術科主任ミック・ギルの尽力によるもので、The Vitreum がこの高校の新しい玄関および受付としてオープンしてからというもの、質の高い展覧会が数多く開かれています。

ミックは、私達のブログ記事Mike Badger – Reformation Man を読んだことがきっかけで、マイクをここに招待して展覧会を開催するに至ったとのことです。私達の行いがこのようなポジティブな成果をもたらしたことは、本当に嬉しいことです。
Mike Badger – Reformation Man:
http://www.artinliverpool.com/blog/2009/10/mike-badger-reformation-man/


Mike Badger and The Vitreum

マイク・バッジャーとミック・ギルとのインタビューが artinliverpool のポッドキャストにアップされています。この会場や展覧会について語っています。
http://www.defnetmedia.com/aboutartfm/193-defnet-media/821-reclaimed-world-interview-with-mike-badger.html

マイク・バッジャー、ホームページ:http://www.mikebadger.co.uk/

会場:
The Vitreum, Merchant Taylors' Girls' School

Address: Merchant Taylors’ Girls' School
Liverpool Road, Crosby, Liverpool L23 5SP
http://www.merchanttaylors.com/senior-girls/1654/the-vitreum.html


Mike Badger - Tin Planet Bus

Laurence Payot:「人間銅像」インターヴェンション


Laurence Payot and her sculpture. Photos: Minako Jackson

私はこうしたアートによるインターヴェンションがとても好きです。周りの人々のリアクションを観察しているうちに、すっかり長居してしまいました。先週の土曜日にリヴァプールのチャーチ・ストリートを歩いていると、ビッグ・イッシュー(ホームレス支援の雑誌)の販売員、政治活動家、ストリートミュージシャン、そして通りすがりの買い物客を楽しませる2人の「人間銅像」のといった、いつもの顔ぶれが見られました。ホワイトチャペルの交差点の先に見えた銅像も、てっきり初めはもう一人の人間銅像かと思っていましたが、何やら大勢の人々が周りを囲み、銅像が動きだすのをじっと待ち続けていました。しびれを切らせたある観客が、勇敢にもその「人間銅像」に近づき、おそるおそる触ってみた瞬間に、周りの人たちもようやくそれが、本物の銅像であることに気づきました。



人々の反応はさまざまで、ほとんどの人が笑い出したり微笑みながら、この作品のユーモアと巧みな仕上がりを絶賛していましたが、中には騙されたと思ってがっかりし、ブツブツ文句を言っている人もいました。また興味深いことに、作品の土台に投げ銭を残していく人たちも少なくありませんでした。アーティスト本人いわく、後でお金を回収しにいくのが恥ずかしいと思ったので、わざと集金箱を設置しなかったとのことですが、堂々と報酬を受け取るにふさわしい作品だったと思います。



このプロジェクト"I Thought It Was Real"(本物だと思ったのに)の仕掛け人であるLaurence Payot はリヴァプール在住のフランス人アーティストで、Royal Standard にアトリエを構えています。この作品は、アーティスト本人がモデルとなった、写実的で等身大のファイバーガラス製の彫刻です。このプロジェクトは長年秘かに温めてきたアイディアだったとのことですが、今後、この「人間銅像」は他の都市にも巡回される予定です。この日の反応を見た限り(これは一日限りのイベントでした)、きっと大成功を収めることでしょう。

Laurence Payot website: http://www.laurencepayot.com

このイベントについての詳細はこちらから(英語):
http://www.artinliverpool.com/blog/2010/01/laurence-payots-intervention-in-liverpool-city-centre/


『スペース・インヴェーダーズ』展、FACTにて


Exhibition view of "Space Invaders: Art and the Computer Game Environment" at FACT

『スペース・インヴェーダーズ:アートとコンピューターゲーム環境』と題したこのグループ展では、ますます曖昧になりつつあるビデオゲーム空間と実空間の境について模索しています。精巧で複雑なグランド・セフト・オートから禅ゲームや拡張現実の世界まで、この展覧会では「ゲーム」の限界に挑む、世界でも有数のメディアアーティストや革新的なゲームデザイナーたちを一堂に集めています。

参加アーティスト/ゲームデザイナーは以下のとおりです。
Jeremy Bailey, Aram Bartholl, Blast Theory, Mark Essen, Cao Fei, Anita Fontaine & Mike Pelletier, Riley Harmon, Timothy Hutchins, Michael Johansson, Ben Jones, Yuichiro Katsumoto, Ludic Society, Julian Oliver, thatgamecompany, Ubermorgen.com, Bill Viola.
ゲーム作品のほか、商品化されている様々なゲームも展示されています。


Left: Riley Harmon 'What It Is Without The Hand That Wields It'
Right: Julian Oliver 'LevelHead'

バーチャルと現実のスペースの境を表現した例としては、身の毛がよだつようなRiley Harmonのインスタレーション 'What It Is Without The Hand That Wields It'。 壁には血に似せた液体の入ったビニール袋が掛かっていて、ゲーム「カウンターストライク」の中でプレイヤーが誰かを殺すたびに「血液」が袋から押し出され、壁を伝って床に滴っていくことで、殺戮ゲームが招く結末をよりリアルに表現しています。

ニュージーランド出身のアーティストJulian Oliver'LevelHead' は、キューブ型のコントローラーを手でころころと回転させながら、スクリーンに映し出される登場人物を迷路のような部屋から出してあげるように導くという空間記憶ゲームです。



Yuichiro Katsumoto 'Amagatana'

コントロール機を使ったゲームが苦手な私でも楽しめる作品がありました。まるで刀やライトセイバーのように傘を振り回して遊べる'Amagatana' (雨刀) は、日本人アーティストYuichiro Katsumoto(勝本雄一朗)によるものです。ごく普通のビニール傘がライトアップし、刀を振ったり刺しぬく動作をするたびに、動きに対応した効果音がスピーカーから大音量で鳴り響く装置が取り付けられています。モニターに張り付いて遊ぶという既存のゲーム環境から離れて、どこにでもある日常的なモノとゲームを繋げることを目指している、と語っていました。

作品「雨刀」のビデオはこちらからご覧になれます。



また、ゲームに登場するスーパーヒーローの衣装で広州の街をさまようティーンエイジャーをテーマにした中国人アーティストCao Fei (曹斐)によるビデオ作品 'COSPlayers' も面白かったです。

カフェには巨大なファミコンのコントローラーに変身したテーブルが設置され、そこではテトリスで遊べます。そして、階段下のスペースには、スウェーデン人アーティストMichael Johanssonによるテトリスからインスピレーションを得たインスタレーション作品'Tetris Syndrome' が展示されています。

"Space Invaders: Art and the Computer Game Environment"展は、FACTにて2010年2月21日まで続きます。

FACT
住所:88 Wood Street, Liverpool, L14DQ
電話: +44 (0)151 7074444
ホームページ:http://www.fact.co.uk/2009/space-invaders


この展覧会についての詳細はこちらから(英語):
http://www.artinliverpool.com/index.php/maingalleries/fact/2649-fact-space-invaders


BIG Tetris at FACT Cafe

ジャネク・シェーファー:サウンド・アート、ブルーコートにて


Janek Schaefer, National Portrait

2009年12月1日の午前零時、ボルトン近隣に位置するウィンターヒル送信所では、マージーサイド州に向けて発信されていた地上波アナログテレビ放送の信号がスイッチオフとなり、永遠に姿を消しました。サウンドアーティストのジャネク・シェーファーは、新作National Portraitの中でこれを「英国におけるアナログテレビの死」として取り上げています。

シェーファーは、5つのアナログテレビのチャンネル(BBC1、BBC2、ITV、Channel 5、Five)のラスト24時間を録音及びビデオ録画し、死にゆくテレビ電波を用いて作品のサウンドトラックを構成させています。

鮮やかな色に塗り分けられたギャラリーの壁は、テレビのテストパターンを彷彿させます。設置されている5台のテレビの画面は、ぼんやりと白くチカチカとしています。録音されたそれぞれの音声は無作為な長さにカットアップされ、ランダムに再生されています。これらの音の断片が次々と流れ、絶え間なく新たな音波のコンビネーションを生み出します。


Recorded Delivery with Janek Schaefer
Photo by Minako Jackson


この新作に加えて、この展覧会ではシェーファーの20年間に渡るキャリアを振り返る作品の数々が6つのスペースに展示されています。中には、広く絶賛を得た1995年制作のRecorded Delivery(=簡易書留)があります。これはミュージシャン及びプロデューサーとしてパイオニア的存在のブライアン・イーノに「サウンド・アートの分野で最もウィットに富み、最も興味深い作品のうちのひとつだ。エレガントで、低予算かつ巧妙で、私が先にこれを思いつくことが出来たら、どんなによかったかと思わずにいられない。」と言わしめた作品です。

National PortraitRecorded Deliveryのほか、以下の作品が展示されています。
Extended Play [triptych for the children of war and conflict]
Vacant Space
Covers
Black Magic
Modified Turntables & Vinyl
Short Stories DVD (1995 - 2009)
Archive Albums & Posters & Architecture Projects


この展覧会は、2010年1月17日まで続きます。

ザ・ブルーコート(The Bluecoat)
School Lane, Liverpool L1 3BX
http://www.thebluecoat.org.uk/


この展覧会についての詳細はこちらから(英語):
http://www.artinliverpool.com/index.php/maingalleries/bluecoat/2652-bluecoat-janek-schaefer-sound-art


Janek Schaefer, Extended Play [triptych for the children of war and conflict]

メリー・クリスマス&ハッピー・ニュー・イヤー!



素晴らしい2010年となりますように!

Artinliverpool.com
http://www.artinliverpool.com



ゴー・ペンギンズ!


THE MERSEY BEAKS by Alan Murray
Sponsor: Merseytravel, Location: Ferry Terminal, Pier Head


リバプールおよび近隣のセント・へレンズとウィラルの街に、ゴー・ペンギンズ!(Go Penguins!)がやってきました。リバプールのアート、文化、そして今年の市のテーマである「環境年」を祝う、新しいハッピーなパブリックアート・イベントが向こう7週間にわたって繰り広げられます。

このプロジェクトは、昨年のリバプールの欧州文化首都の一環で行われ、大成功を収めたゴー・スーパーラムバナナ(Go Superlambananas!)の仕掛け人でもあるワイルド・イン・アートと、リバプール・シティー・カウンシルとのパートナーシップで開催されています。


THE HATCHERY by John Hamilton and Amanda P. Oliphant with Candida Boyes
Sponsor: 08 Place, Location: 08 Place, Tourist Information Centre, Whitechapel


11月22日から1月10日までの間、アーティスト、学校、地域コミュニティー団体が参加して美しくデザインされたペンギンたちのコロニーが街じゅうあちこちに出現し、眩いウィンター・トレイルを形成しています。ペンギンは2タイプあり、アーティストによるペンギンは5フィート(約150cm)、学校プロジェクトのペンギンは3フィート(約90cm)。合計233羽のペンギンが展示され、殆どのペンギンが展示のあとガラ・オークションで競り落とされ、収益金の大部分はロード・メイヤーズ・チャリティー(リバプール市の市長が主催するチャリティ)とWWF(世界自然保護基金)に寄付されます。

ゴー・ペンギンズについての詳細はこちらから: http://www.gopenguins.co.uk

公式ゴー・ペンギンズ・ギャラリー:
http://www.artinliverpool.com/index.php/gallery?func=viewcategory&catid=1



I WANNA HOLD YOUR HAND & LITTLE RAY OF HOPE AND SUNSHINE
Location: Metropolitan Cathedral Piazza


最後に、私達アート・イン・リバプールのスペシャル・ペンギン、「スプラッシー」を紹介します。スプラッシーは、アート・イン・リバプールのスペシャル・ペンギン・コンテストで選ばれたジュリー・ドッド( http://www.juliedodd.co.uk )による作品です。
Say hello to Splashy!


SPLASHY and the artist Julie Dodd
Sponsor: ArtInLiverpool.com, Location: Hope Street

ローリー・リプトン&クリス・フォン・スタイナー:ホモトピア・フェスティバル


Laurie Lipton with her work 'On' at C.U.C. Liverpool
Photo by Minako Jackson


コンテンポラリー・アーバン・センター(C.U.C.)リバプールにて、ホモトピア・フェスティバルの一環で2つのエキサイティングな個展が開催されています。

ローリー・リプトン:エクストラオーディナリー・ドローイング

タイトルに偽りなしどころか、それ以上に素晴らしい、まさに「エクストラオーディナリーなドローイング」でした。

ローリー・リプトンはニューヨーク生まれ、現在はロンドンを拠点に活動しているアーティスト。ニューヨークのパルス・コンテンポラリー・アート・フェア、ロンドンのサーチ・ギャラリーでの展示されたばかりの、ローリー・リプトンの挑発的なイメージがC.U.C.にやってきました。


'The Disaster of War' Laurie Lipton

ゴヤ、メムリング、ボッシュといった画家の伝統を継承しているローリーの作品ですが、タイムレスなほど古典的でありながら、執拗なほど時事的です。

リプトンの豊かな知的好奇心と怖いもの知らずなアティチュードが、チャコールやグラファイトを用いて見事に描きあげられた驚くほど緻密な作品となって表れています。

ローリー・リプトン: http://www.laurielipton.com/

興味深いアーティストのインタビュー映像がありますのでご覧ください。




クリス・フォン・スタイナー:セレクテッド・ワークス


Chris Von Steiner with his work at C.U.C. Liverpool
Photo by Minako Jackson


ローリー・リプトンと対照的なのが、C.U.C.内の隣のギャラリースペースで行われている、クリス・フォン・スタイナーの個展。

スタイナーはフランス出身のデジタル・アーティスト。作品は、彼の若かりし日のポップアイコン、映画、音楽、本、テレビなどの要素を組み合わせ、鮮やかな色使いで描かれています。作家本人の夢や欲望から生まれた「デジタルな悪夢」をマウスを使って描きながら、彼自身が迷い込んでしまうように、見る人々をも迷宮に誘い込むような、奇妙で気味の悪いストーリーを物語っています。

スタイナーのデジタル・ペインティングは、ヨーロッパ、アメリカで展示され、彼はロンドン、ベルリン、ニューヨークに拠点をもつストリキニン・ギャラリーではレギュラーのアーティストです。また、バンクシー、トレイシー・エミン、ブレック・ル・ラット、サム・テイラー・ウッドなどの出展するグループ展にも参加しています。

この展覧会では、スタイナーの新作のほか、「ザ・スノー・キング」「ロスト・オブ・ドリームランド・フォーレスト」といった過去のコレクションからセレクトされた作品を展示しています。

クリス・フォン・スタイナー: http://www.chrisvonsteiner.com/

これら2つの個展は、ホモトピア・フェスティバルの一環で開催されています。
ホモトピア・フェスティバル: http://www.homotopia.net/


2009年11月29日まで続きます。

会場:
コンテンポラリー・アーバン・センター (C.U.C.)
41-51 Greenland Street, Liverpool L1 0BS
Website: http://www.contemporaryurbancentre.org/


これらの展覧会の詳細はこちらから(英語)。
Laurie Lipton: Extraordinary Drawings
http://www.artinliverpool.com/index.php/maingalleries/cuc/2468-cuc-homotopia-laurie-lipton
Chris Von Steiner: Selected Works
http://www.artinliverpool.com/index.php/maingalleries/cuc/2469-cuc-homotopia-chris-von-steiner


Works from 'The Snow King' collection, Chris Von Steiner

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