半田真規『トーキョーパレス』@ statements


半田真規「ミナメサメ / minamesame」2015年 Courtesy of Ota Fine Arts

半田真規『トーキョーパレス』
2017年3月25日(土)-4月30日(日)
statements
http://www.statements-tokyo.com/
開廊時間:13:00-20:00
休廊日:月、火
※ オープニングレセプション:3月25日(土)18:00-20:00

企画:磯谷博史

statementsでは、旅先や日常で出会った風景や物事に、自らの感覚を混ぜ合わせるようにして、流動的な世界をインスタレーションや大型彫刻として作品化してきた半田真規の個展『トーキョーパレス』を開催する。

半田真規は1979年神奈川県生まれ。2003年に東京藝術大学を卒業。2000年代前半より活動を開始。2007年には松井みどりが「マイクロポップ」という概念とともに95年から2006年に至る約10年間の日本の現代美術を概観した『夏への扉:マイクロポップの時代』(水戸芸術館)に「世界境地博覧会」を出品。2008年から2009年にかけて、「ロレックス メントー&プロジェ・プログラム」でレベッカ・ホルンに師事し、ベルリンを拠点に活動。αMプロジェクト2010「変成態」(ゲストキュレーター:天野一夫)の個展では、外壁材で展示空間を覆い尽くすインスタレーションを発表。続くオオタファインアーツでの個展『六本木モスク』では、イスラム教における「150面体」に着目した展示を行なっている。その後も『世界制作の方法』(国立国際美術館、2011)、『TWO STICKS』(ヴロツワフ建築美術館、2015)、『ERASURE: FROM CONCEPTUALISM TO ABSTRACTION』(Osage Hong Kong/香港城市大学、2015)のグループ展に参加。2015年の個展『なかきよの円卓景』(オオタファインアーツ)では、2013年にシンガポールで発表したインスタレーションの再解釈、再構築を試みた。

本展『トーキョーパレス』では、都市に見られるパターンをギャラリーの空間全体に割り付ける手法によって、仮屋としてのトーキョーパレスを実現する。圧倒的な物質量で構成される「トーキョー」において、さまざまな素材は強制的に干渉しあい、連続したパターンとして重層的に現れ、また、そこに至るまでの物の移動は、莫大なカロリーを浪費する運動となり結果としての必然を生み出している。一方で、半田が本展につけたタイトル「トーキョーパレス」の響きが持つ虚ろさや実感のなさは、「宮殿」そのものではなく、描かれた「宮殿っぽさ」を想像させるだろう。半田はこうした不確定で複雑な様態を肯定し引き受けることで、物事と風景の新たな言語体系の提示を試みる。

関連企画
クロージング・トークイベント
2017年4月30日(日)19:00-
※ 詳細決定次第、公式ウェブサイト及びSNSにて告知
※ 当日はトーク準備のため、展示は18時まで

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