「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展 @ 東京都写真美術館


杉本博司「パラマウント・シアター、ニューアーク」2015年 © Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi

リニューアル・オープン 総合開館20周年記念
「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展
2016年9月3日(土)-11月13日(日)
東京都写真美術館
http://topmuseum.jp/
開館時間:10:00-18:00(木、金は20:00まで)※9/9、9/10は21:00まで
休館日:月(ただし、9/19、10/10は開館)、9/20、10/11

約2年にわたる改修工事を経て、東京都写真美術館では、リニューアル・オープン/総合開館20周年記念『杉本博司 ロスト・ヒューマン』展を開催する。

杉本博司は1948年東京都生まれ。立教大学卒業後、1970年に渡米。ロサンゼルスのアート・センター・カレッジ・オブ・デザインで写真を学び、1974年よりニューヨーク在住。70年代後半から80年代にかけて、自然史博物館で撮影した『ジオラマ』、長時間露光で映画のスクリーンを撮影した『劇場』、世界各地の海/水平線を撮影した『海景』といった代表作として知られるシリーズの制作を開始する。94年にロサンゼルス現代美術館、95年にメトロポリタン美術館などを巡回する個展を開催すると、その後も、ベルリン、ビルバオ、ニューヨークのグッゲンハイム美術館(2000)やシカゴ現代美術館(2003)、森美術館(2005)など、世界各地の美術館で個展を開催。ニューヨーク近代美術館やテートギャラリー、ポンピドゥー・センターなど世界の主要な美術館に作品が所蔵されている。近年は建築や伝統芸能にも取り組んでおり、2008年に建築家の榊田倫之と建築設計事務所「新素材研究所」を設立。2017年には展示室の改装を手がけた熱海のMOA美術館がリニューアル・オープン。同年秋にはランドスケープ全体を設計した小田原文化財団施設 江之浦測候所が開館予定。演出家としても三番叟公演『神秘域』(2011)や『杉本文楽 曾根崎心中』(2013)を手がけ、2016年11月には東京・草月ホールにて初の現代劇『声』(仮称)を演出予定。

人類と文明の終焉という壮大なテーマを掲げる本展では、世界初の発表となる新シリーズ〈廃墟劇場〉、日本初公開となる〈今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない〉、新インスタレーション〈仏の海〉の3シリーズを紹介する。展覧会は2014年にパレ・ド・トーキョーで発表した杉本自身のテキストを伴ったインスタレーションを、東京ヴァージョンとして新たに制作した〈今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない〉ではじまり、杉本の代表作のひとつ〈劇場〉を発展した最新作〈廃墟劇場〉へと続き、10年以上に渡って取り組んできた三十三間堂の千手観音を撮影した〈仏の海〉へと至る。会期中には、〈廃墟劇場〉シリーズの公開に合わせて、恵比寿ガーデンシネマで黒澤明の『羅生門』を上映。本編上映前には『羅生門』の光で撮影した杉本の写真作品をスクリーンへの投影を行なう。そのほか、浅田彰や都築響一との連続対談、東京都写真美術館1階ホールでの映画『杉本博司 作 朗読能「巣鴨塚」』の上映を予定している。

関連企画
連続対談
浅田彰(批評家、現代思想)x 杉本博司
都築響一(写真家、編集者)x 杉本博司
2016年9月3日(土)14:00-16:30
会場:東京都写真美術館1階ホール
定員:190名(整理番号順入場、自由席)、無料
※当日10:00より1階ホール受付にて入場整理券を配布

映画『杉本博司 作 朗読能「巣鴨塚」』
2016年10月29日(土)14:00/18:00(各回入替制、開場は上映30分前)
会場:東京都写真美術館1階ホール
定員:190名
入場券:1,000円
※当日10:00より1階ホール受付にて販売(入場整理券付)

世界報道写真展2016
2016年9月3日(土)-10月23日(日)
東京都写真美術館B1F
展覧会公式ウェブサイト:http://www.asahi.com/event/wpph/

世界が魅せられたふたりの異才
草間彌生 x 山口小夜子
〜松本貴子監督ドキュメンタリー特集〜

2016年9月4日(土)-9月9日(金)
東京都写真美術館1階ホール
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/movie-2645.html

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