「X氏のハート」1976-82年
没後10年 ナムジュン・パイク展
2020年 笑っているのは誰 ?+?=??
前半｜2016年7月17日（日）-10月10日（月・祝）
後半｜2016年10月15日（土）-2017年1月29日（日）
ワタリウム美術館
http://www.watarium.co.jp/
開館時間：11:00-19:00（水曜は21:00まで）
休館日：月（7/18、9/19、10/10、12/5、12/12、12/19、12/26、1/9は開館）、展示替え（10/11-10/14）、冬季休暇（12/31-1/3）
共同キュレーション：渡辺真也（ベルリン芸術大学博士課程）
ワタリウム美術館では、ビデオアートおよびメディアアートの先駆的存在として国際的に知られるナムジュン・パイクに焦点をあてた企画展『没後10年 ナムジュン・パイク展 2020年 笑っているのは誰 ?+?=??』を開催する。
ナムジュン・パイク［白南準］は1932年日本の植民地統治下のソウルに生まれる。50年の朝鮮戦争勃発に伴い、鎌倉に移り住む。東京大学を卒業後にドイツに渡り、哲学や音楽学、美術史を学ぶ。この頃、ジョン・ケージやジョージ・マチューナスに出会い、フルクサスのメンバーに加わる。63年にヴッパータールのパルナス画廊で開いた初個展『音楽の展覧会−エレクトロニック・テレビジョン』で13台のテレビを使った作品を発表。以来、テレビやビデオを中心にメディアアートの可能性を切り拓く実験的な試みを展開していった。77年にはビデオアーティストの久保田成子と結婚。同年、ドクメンタ６に参加。50歳をむかえた82年にはホイットニー美術館で回顧展を開催。93年の第45回ヴェネツィア・ビエンナーレでは、東西統一後初となったドイツ館にハンス・ハーケととも参加し、金獅子賞を受賞している。2000年にニューヨークのグッゲンハイム美術館で大規模な回顧展を開催（翌年にはビルバオ・グッゲンハイム美術館に巡回）。2006年にマイアミの自宅にて逝去。
ワタリウム美術館とパイクとの出会いはドクメンタ６にはじまり、前館長の和多利志津子がパイクの出品したテレビモニタと植物で構成した「TVガーデン」に衝撃を受け、１年と経たない78年にワタリウム美術館の前身であるギャルリー・ワタリでパイクの日本初個展『ジョン・ケージに捧げる』を実現した。その後もパイクはワタリウム美術館において最重要なアーティストのひとりとして存在している。本展タイトルも93年の展覧会『地球論』のカタログにパイクが寄稿した文章「2020年に笑っているのは誰か」に基づいている。
前後半の二期制で構成された本展では、インスタレーションや映像作品、ペインティング、ドローイングなど230点に及ぶ作品に、パイク自身の手書き未発表原稿や、福井・永平寺で制作したビデオ、筑紫哲也によるTVインタビュー映像などを加え、その人間像や思想的背景を浮かび上がらせることに挑む。会期中には、充実したライブイベントやトークイベントを予定している。
「ボイス」1988年
「ケージの森／森の啓示」1993年
関連企画
LIVE ※日程など詳細は美術館ウェブサイトで公開予定
大友良英 presents特別ライブ
宇川直宏 DOMMUNE / Decording of Nam June Paik
TALK ※申込方法など詳細は美術館ウェブサイトで公開予定
K-456からガダルカナル鎮魂歌まで−輪廻するパイクのサイバネティック・アート
渡辺真也（ベルリン芸術大学博士課程・本展共同キュレーター）
2016年8月14日（日）19:00-21:00
二期二会ふたたび
浅田彰（批評家・京都造形芸術大学大学院学術研究センター所長）
2016年9月2日（金）19:00-21:00
ナムジュン・パイクと仏教思想？
稲賀繁美（比較文化学者・国際日本文化研究センター副所長）
2016年10月7日（金）19:00-21:00
ヨーゼフ・ボイスとナムジュン・パイクのユーラシア
渡辺真也（ベルリン芸術大学博士課程・本展共同キュレーター）
2016年10月28日（金）19:00-21:00
音と時間について／テクノロジーについて／物質について／暴力について／東洋と西洋について
宇治野宗輝（アーティスト）
2016年11月25日（日）19:00-21:00
ユーロ＝アジアを横断する民族の〈生命デザイン〉−ケルト・シベリア・韓国・日本へ
鶴岡真弓（多摩美術大学・芸術学科教授/芸術人類学研究所所長）
2016年12月2日（金）19:00-21:00
崔在銀（アーティスト）
日程未定
真鍋大度（メディア・アーティスト）
日程未定
映像作品「グローバル・グルーブ」1973年