菅木志雄 置かれた潜在性 @ 東京都現代美術館


菅木志雄「地為論」1977年 撮影:安齊重男

菅木志雄 置かれた潜在性
2015年1月24日(土)-3月22日(日)
東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/
開館時間:10:00-18:00(入場は閉館30分前まで)
休館日:月(ただし、月曜が祝日の場合 は開館、翌火曜が休館)

東京都現代美術館では、近年、国外で再評価の進む「もの派」の代表的な存在として知られる菅木志雄の実践より、そのコンセプトが先鋭にあらわれた70年代を中心に構成した展覧会『菅木志雄 置かれた潜在性』を開催する。

多摩美術大学絵画科で斎藤義重に学んだ菅木志雄(1944年、岩手県生まれ)は、アトリエ近くで野外作品を制作する「野展」を数多く実施するとともに、椿近代画廊で初個展『転位空間』をはじめ、現在に至るまで継続的に展覧会を重ねている。本展では、石や木、金属、可変性のある水やワックスなどを素材に、もののあり方や空間をめぐる本質的な問いを主題とするインスタレーションを発表するほか、菅が1967年から書き記している制作ノートを公開し、制作における日々の思考の跡を辿る。そのほか、菅が展示空間やアトリエに配置されたものを新たに置きかえ、空間を活性させる行為として展開してきた「アクティヴェイション」の記録映像を多数初公開。会期後半の3月7日には、本展の展示空間でのアクティヴェイションの実施を予定している。


菅木志雄「依存差」1973/2013年 撮影:佐藤毅

会期中には、菅と本展を企画した東京都現代美術館チーフキュレーターの長谷川祐子との対談や、同時開催の『ガブリエル・オロスコ展』と併せて、美術批評家の松井みどりによるレクチャー、ヴィデオ・インフォメーション・センター代表の手塚一郎と埼玉県立近代美術館学芸員の前山裕司の1970年代をめぐるトークが予定されている。なお、ヴァンジ彫刻庭園美術館でも貴重な映像、図書資料を交えた個展『菅木志雄』が3月24日まで開催している。

ものは、つねに〈現在〉である。ものの現在性は、意識しなければ見えないものである。
だから、ものを見ようとするとき、ものの現在性を直視しなければならない。
ものの隠れたリアリティーを見ることは、世界の成り立ちを知ることでもある。
菅木志雄 2014(本展プレスリリースより)


菅木志雄「状況律」1971年 撮影:菅木志雄

関連イベント
対談
菅木志雄 x 長谷川祐子
2015年1月25日(日)14:00-

アクティヴェイション
菅木志雄によるアクティヴェイション
2015年3月7日(土)14:00-

『菅木志雄』展『ガブリエル・オロスコ展』共同企画
松井みどりによるレクチャー
2015年1月31日(土)15:00-

トーク
「1970年代をめぐって」
手塚一郎(ヴィデオ・インフォメーション・センター代表)
前山裕司(埼玉県立近代美術館学芸員)
2015年2月14日(土)14:00-

菅木志雄
2014年11月2日(日)-2015年3月24日(火)
ヴァンジ彫刻庭園美術館
http://www.vangi-museum.jp/

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