日本におけるキュビスムーピカソ・インパクト @ 高知県立美術館


今西中通「緑の鳥」 1940年 高知県立美術館

日本におけるキュビスムーピカソ・インパクト
2017年2月12日(日) – 3月26日(日)
高知県立美術館
http://kochi-bunkazaidan.or.jp/~museum/index.html
開館時間:9:00 – 17:00
会期中無休

高知県立美術館では、1910年代にパリに発生し、パブロ・ピカソジョルジュ・ブラックによって主導されたキュビスムが日本においてどのように受け入れられたかを考察する展覧会を開催する。

20世紀初頭、様々の革新的な美術運動が登場するなかで1910年代にパリに発生し、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって主導されたキュビスムは後世に大きな影響を与えた。絵画によって現実を再現するのではなく、絵画自体が新しい現実となることをめざしたキュビスムは従来の絵画観を一新する可能性を秘めていたからである。

1920年代から30年代にかけて日本に伝えられたキュビスムは、高知県出身の今西中通をはじめとする多くの画家に多大な影響を与えた。彼らは熱心にキュビスム的表現に取り組んだが、その可能性は深く探求されたとはいえない。その一方で、抽象表現主義やアンフォルメルが戦後世界のアートシーンを席巻する中、1951年にピカソの展覧会が日本で開催されたのを契機に、ピカソは日本の美術界に大きな影響を与え、キュビスムを思わせる表現を試みる画家たちが続々と現れる。しかし彼らもまた早々に作風を変え、それぞれ独自の画業を目指していく。彼らにとってキュビスムはただの通過点だったのか、西欧で多くの前衛的な美術運動の母体となった国際様式のキュビスムは、なぜ日本においてはフォーヴイスムやシュルレアリスムのような展開をみることがなかったのか。本展では、キュビスムと日本美術の不可思議で微妙な関係に焦点を当て、日本の抽象絵画の本質とその展開の考察を試みる。

出品作家:
パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、東郷青児、萬鉄五郎、古賀春江、柳瀬正夢、仲田定之助、黒田重太郎、今西中通、川口軌外、坂田一男、難波田龍起、恩地孝四郎、小山田二郎、鶴岡政男、阿部展也、三上誠、佐藤敬、下村良之助、加山又造、辻晉堂など90名


東郷青児「コントラバスを弾く」1915年 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館

関連企画
記念講演会「キュビスムは二度死ぬ、あるいは死なない」
講師:尾﨑信一郎(鳥取県立博物館副館長兼美術振興課長)
日時:2017年2月12日(日)14:00~15:30
会場:1階講義室(定員50名)
参加無料

ワークショップ①「キュビスム・マスクをつくろう」
講師:井関さおり、国吉晶子(造形教室スタッフ)
日時:2017年2月26日(日)10:00~12:00
会場:1階創作室
対象:子ども~一般(子どもはハサミが使用できる年齢/親子の参加可)
参加無料(要観覧券)、要申込み(先着順)
定員:20名程度

ワークショップ②「キュビスム体操!」
講師:高橋唐子
日時:2017年3月5日(日)11:00と14:00の2回
会場:中庭(雨天時は変更の場合があります)
参加無料(要観覧券)
定員:30人(先着順)

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2016年11月23日(水・祝)-2017年1月29日(日)
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