石内 都 肌理と写真 @ 横浜美術館


「ひろしま #106 Donor: Hashimoto, H.」2016年 ©Ishiuchi Miyako

石内 都 肌理と写真
2017年12月9日(土)-2018年3月4日(日)
横浜美術館
http://yokohama.art.museum/
開館時間:10:00-18:00 3/1(木)は10:00-16:00、3/3(土)は10:00-20:30 (入館は閉館30分前まで)
休館日:木(ただし、3月1日は開館)、年末年始(12月28日-1月4日)

横浜美術館では、アジア人女性として初めてハッセルブラッド国際写真賞を受賞(2014年)するなど国内外で高く評価される写真家・石内都による個展『石内 都 肌理(きめ)と写真』を開催する。

石内都(1947年群馬県生まれ)は、多摩美術大学で織りを学び、1975年より独学で写真を始める。思春期を過ごした街・横須賀や日本各地の旧赤線跡地の建物などを撮影した粒子の粗いモノクローム写真で注目を集め、1979年に「Apartment」で女性写真家として初めて第4回木村伊兵衛写真賞を受賞。80年代以降は、同い歳の女性の手足を接写した「1・9・4・7」や傷跡を写した「Scars」など多くのシリーズを発表。2005年には母親の遺品を撮影したシリーズ「Mother’s」でヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家に選出される。近年は、広島平和記念資料館に寄贈された被爆者の遺品を被写体とする「ひろしま」や、メキシコの画家フリーダ・カーロの遺品撮影、アメリカ、オーストラリア、イタリアなど国外での作品発表など勢力的に活動を続けている。国内での主な個展に、「ひろしま in OKINAWA 石内都展」(2010、佐喜眞美術館)、「石内都展 —幼き衣へ—」(2014、LIXILギャラリー 現代美術個展ギャラリー)、「石内都展 Frida is」(2016、資生堂ギャラリー)など。2013年に紫綬褒章、2014年にハッセルブラッド国際写真賞を受賞。

今年は石内がデビュー40年を迎える節目の年にあたり、本展では自ら「肌理(きめ)」というキーワードを掲げ、初期から未発表作にいたる約200点を展示構成する。住人のいなくなったアパート、身体の傷跡、大正・昭和の女性たちが愛用した絹織物、亡き母や被爆者の遺品を撮影した写真を通して、存在と不在、人間の記憶と時間の痕跡を表現し続ける石内の写真が一堂に会す。会期中関連イベントとして、石内の創作を追った映画『ひろしま 石内都・遺されたものたち Things Left Behind』(2012)の上映やポストトークも開催される。


「yokohama 互楽荘 #2」1986-87年 ©Ishiuchi Miyako

関連企画
対談 桐野夏生(小説家)× 石内都
2017年12月9日(土)14:00-15:30(13:30開場)
会場:横浜美術館レクチャーホール
定員:220名(要申込、先着順)2017年11月4日(土)公式サイトより申込受付開始
参加費:無料

アーティストトーク 
登壇者:石内都 聞き手:逢坂恵理子(横浜美術館 館長)
日時:2018年1月13日(土)14:00-15:30(13:30開場)
会場:横浜美術館レクチャーホール
定員:220名(要申込、先着順)2017年12月9日(土)公式サイトより申込受付開始
参加費:無料
※終了後、作家による展覧会カタログのサイン会を実施。

上映&トーク
石内都の創作を追った映画『ひろしま 石内都・遺されたものたち Things Left Behind』(2012年/80分/リンダ・ホーグランド監督)を上映し、石内とゲストによるポストトークを開催。
登壇者:リンダ・ホーグランド(映画監督)、椹木野衣(美術批評家)、石内都
2018年2月18日(日)13:30-16:00(13:00開場)
会場:横浜美術館レクチャーホール
定員:220名(要申込、先着順)2017年12月9日(土)公式サイトより申込受付開始
参加費:無料

※その他の関連企画は公式サイトを参照。


「金沢八景 #8」1975-76年 ©Ishiuchi Miyako


「Frida by Ishiuchi #107」2012年 ©Ishiuchi Miyako


「Mother’s #35」2002年 ©Ishiuchi Miyako


「絹の夢 #50 併用絣銘仙 桐生」2011年、アーツ前橋蔵 ©Ishiuchi Miyako

石内都 インタビュー (1)(2010年8月掲載)

石内都 インタビュー (2)(2010年8月掲載)

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