荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017- @ 東京都写真美術館


〈センチメンタルな旅〉1971年 より 東京都写真美術館蔵

総合開館20周年記念
荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-
2017年7月25日(火)-9月24日(日)
東京都写真美術館
http://topmuseum.jp/
開館時間:10:00-18:00 入館は閉館30分前まで
(木曜、金曜は20:00まで、ただし、7/20-8/25の木曜、金曜は21:00まで)
休館日:月(ただし、9/18は開館)、9/19

ゲストキュレーター:北澤ひろみ

東京都写真美術館では、荒木経惟の膨大な作品群から、妻「陽子」というテーマに焦点をあてた展覧会『荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-』を開催する。

荒木経惟は1940年東京生まれ。自身の日常を日記のように記録していく私写真を中心にしつつも、多岐にわたるテーマや手法に取り組み、1960年代から現代にいたるまで膨大な量の写真を撮り続けている。また、これまでに上梓してきた写真集は500冊近くにのぼり、その制作活動の重要な位置を占めている。荒木は写真集同様、これまでに国内外の数々の展覧会で作品を発表しており、2014年には自らの死を意識したことを機に、豊田市美術館、新潟市美術館、資生堂ギャラリーの3館にて、『往生写集』という共通のタイトルのもとにそれぞれ異なる構成の展覧会を開催した。

本展のテーマとなる「陽子」は、1960年代の出会いから1990年代のその死に至るまで、荒木にとってもっとも重要な存在であり、死後もなおその写真に多大なる影響を及ぼし続けている。出品作品は、陽子との結婚式から新婚旅行の京都、柳川(福岡)を撮った写真で構成し、序文に「私写真家宣言」が寄せた代表作〈センチメンタルな旅〉の全108点や陽子の死後、〈センチメンタルな旅〉に陽子の死を記録した〈冬の旅〉をまとめて構成した〈センチメンタルな旅・冬の旅〉。陽子の手料理を撮り続けた〈食事〉、世界初公開となる結婚以前に撮影した〈愛のプロローグ ぼくの陽子〉。そして、同時開催の東京オペラシティ アートギャラリーの出品作品へと連なる最新作〈写狂老人 A 日記 2017.1.1-2017.1.27-2017.3.2〉など。本展では、これら1,000点を超える写真で構成された展覧会を通じて、荒木が重要視している被写体との関係を探り、また荒木の写真の真髄ともいえる「私写真」について考察していく。


〈愛のプロローグ ぼくの陽子〉1968-1970 年 より

会期中には、本展ゲストキュレーターの北澤ひろみ、美術史家の伊藤俊治、精神科医の斎藤環によるトーク「22世紀アラーキー論−ずっと、センチメンタル−」や詩人の吉増剛造と作家の朝吹真理子が荒木作品についての詩を自ら朗読する朗読会+トークが企画されている。

また、上述した東京オペラシティ アートギャラリーでの個展『荒木経惟 写狂老人A』(ゲストキュレーター:北澤ひろみ)のほか、東京・表参道のラットホールギャラリーで『花幽園』、東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで『東京墓情 荒木経惟xギメ東洋美術館』、同じく東京・銀座のギャラリー・アートグラフで『東京は、秋』も本展と同時期に開催。

関連企画
トーク「22世紀アラーキー論−ずっと、センチメンタル−」
出演:伊藤俊治(美術史家・東京藝術大学教授)、斎藤環(精神科医)、北澤ひろみ(本展ゲスト・キュレーター)
司会:藤村里美(東京都写真美術館学芸員)
2017年8月6日(日)14:00-16:00
会場:東京都写真美術館1階ホール
定員:190名(整理番号順入場、自由席)
無料(要入場整理券)
※当日10時より1階ホール受付にて入場整理券配布

朗読会+トーク
出演:吉増剛造(詩人)、朝吹真理子(作家)
2017年9月16日(土)14:00-16:00
会場:東京都写真美術館1階ホール
定員:190名(整理番号順入場、自由席)
無料(要入場整理券)
※当日10時より1階ホール受付にて入場整理券配布
※荒木経惟の作品についての詩を作者自らが朗読

※そのほかの関連企画は公式ウェブサイトを参照


〈愛のバルコニー〉1985 年 より


〈写狂老人 A 日記 2017.1.1-2017.1.27-2017.3.2〉 2017 年 より

荒木経惟 写狂老人A
2017年7月8日(土)-9月3日(日)
東京オペラシティ アートギャラリー
https://www.operacity.jp/ag/exh199/

荒木経惟「花幽園」
2017年7月14日(金)-8月31日(木)
ラットホールギャラリー
http://www.ratholegallery.com/exhibitions/2017/02Araki/intro.htm

『東京墓情 荒木経惟xギメ東洋美術館』
2017年6月22日(木)-7月23日(日)
シャネル・ネクサス・ホール
http://chanelnexushall.jp/program/2017/araki/

『東京は、秋』
2017年7月28日(金)-8月10日(木)
ギャラリー・アートグラフ
http://www.shashinkosha.co.jp/gallery.php

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