戸谷成雄―現れる彫刻 @ 武蔵野美術大学 美術館・図書館

戸谷成雄―現れる彫刻
2017年10月16日(月)-11月11日(土)
武蔵野美術大学美術館 展示室2・3、アトリウム1
http://mauml.musabi.ac.jp/
開館時間:10:00-18:00(ただし土、10/29は17:00閉館)
休館日:日、祝、10/30(10/29は開館)

監修:田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史教授)

武蔵野美術大学 美術館・図書館では、もの派以降解体してしまった彫刻を独自の理論で組み立て直し、彫刻の本質とその可能性を提示する戸谷成雄の個展『戸谷成雄 ̶現れる彫刻』を開催する。

戸谷成雄は、1947年長野県生まれ。1975年愛知県立芸術大学院彫刻専攻修了。1974年、初個展を開催し、1984年から「森」シリーズ、1994年から「《境界》から」シリーズ、2000年頃から「ミニマルバロック」シリーズなど発表。ポスト・ミニマリズム、もの派以降解体された「彫刻」の再構築と新たな可能性を探っている。主な美術館での個展として広島市現代美術館(1995)、愛知県美術館(2003)、宮崎県立美術館(2006)、ヴァンジ彫刻庭園美術館(2011)ほか。シュウゴアーツやケンジタキギャラリーをはじめ画廊での個展多数。ヴェネツィア・ビエンナーレ(1988)、『プライマル・スピリット 今日の造形精神』(北米巡回、1990)、光州ビエンナーレ(2000)、キエフ国際ビエンナーレ(2012)などの国際展にも参加し、受賞多数。2006年より武蔵野美術大学彫刻学科教授。

本展では、「現れる彫刻」をテーマに、近年の代表的な大型作品を中心に約20点を展示し、戸谷作品に伏流する彫刻への根源的な問い、彫刻の発現とその新たな可能性を探る。制作の原点である初個展作を起点に、「表面」や「境界」など戸谷が探求してきた問題と「視線」の問題とが結びついた、構造を示す作品など、展示室全体を使い彫刻概念を装置化した大型作品を中心に展開する。

関連企画
作家によるギャラリートーク
2017年10月21日(土)16:30-17:30予定
出演:戸谷成雄
※当日は本展覧会のみ18時まで開館延長予定。

シンポジウム「彫刻再考:戸谷成雄をめぐって」
2017年11月4日(土)14:00-16:30予定
もの派以降戸谷が再構築してきた彫刻の今日的な意味を改めて考える
登壇者:北澤憲昭(美術評論家/武蔵野美術大学客員教授)、拝戸雅彦(愛知県美術館 企画業務課長)、鈴木勝雄(東京国立近代美術館 主任研究員)、田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史教授)


「見られる扉Ⅱ」 1994年 ケンジタキギャラリー展示風景 成田弘撮影


「《境界》からⅤ」(部分) 1997-98年 成田弘撮影

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