Unknown Sculpture Series No.7 #1 袴田京太朗『立つ女−複製』@ void+


袴田京太朗「立つ女—複製」制作風景 2016年

Unknown Sculpture Series No.7 #1
袴田京太朗『立つ女−複製』
2016年11月18日(金)-12月22日(木)
void+
http://www.voidplus.jp/
開廊時間:14:00-19:00
休廊日:日、月、祝
※レセプション:11月18日(金)18:00-

企画:カトウチカ

void+では、インディペンデント・キュレーターのカトウチカがキュレーションを手がける「Unknown Sculpture Series」シリーズの第1弾として、袴田京太朗の個展『立つ女−複製』を開催する。

「Unknown」シリーズは、3.11以降の予測もしていなかった未来に踏み出すことを基本に据え、2011年8月にカトウチカの呼びかけではじまった。「彫刻」をテーマとした今回のシリーズでは、現在、表現形式としての輪郭を無くし、変身と拡散を進める彫刻において、いまだ彫刻の本質的な何かを持ち続けている作家と、他のメディアから入りながら彫刻に最接近してしまった、あるいは、はからずも彫刻となってしまったと思われる作家を紹介し、これからの「彫刻」を探っていく。2016年11月から2018年1月にかけて、開催される本シリーズでは、出品作家の袴田京太朗、利部志穂、大西伸明、髙山陽介、髙田安規子・政子、末永史尚のほか、沢山遼(美術批評家)、成相肇(東京ステーションギャラリー学芸員)、森啓輔(ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員)がゲストとして参加し、各展覧会でトークイベントを開催。最終的にはアーティストの制作、展示風景の記録とともに、ゲストによる批評、評論を収録した記録集を刊行する予定。

本シリーズ最初の個展を担うのは、袴田京太朗(1963年静岡県生まれ)。87年に武蔵野美術大学を卒業。80年代後半より30年近くにわたり一貫して「彫刻」という概念に焦点をあてた制作活動を行なう。2014年には近年取り組んでいるアクリル板を積み重ね、既製品を「複製」した彫刻シリーズを中心とした大規模な個展『袴田京太朗展 人と煙、その他』を平塚市美術館で開催。そのほか、『変成態−リアルな現代の物質性』(2009)や静岡市美術館の『Shizubi Project 1 人と煙と消えるかたち』(2011)、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ(2000、2003)や『色めく彫刻–よみがえる美意識』(群馬県立館林美術館、2012)、『ミニマル|ポストミニマル 1970年代以降の絵画と彫刻』(宇都宮美術館、2013)、『物質と彫刻−近代のアポリアと形見なるもの−』(東京藝術大学大学美術館陳列館、2013)など、数多くの展覧会で作品を発表している。

「複製」は極めて合理的にものをつくり出しながら、同時に無数の偽物を産むという悪魔の方法論でもある。
本物と偽物、リアルとアンリアルのはざまで何かをつくるということ。
(袴田京太朗)

関連企画
トークイベント
袴田京太朗 x 森啓輔(ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員)
2016年11月18日(金)19:00-20:30
会場:void+
チャージ500円(ワンドリンク付き)

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