日本の家 1945年以降の建築と暮らし @ 東京国立近代美術館


藤本壮介「House NA」(2011) Ⓒ Iwan Baan

日本の家 1945年以降の建築と暮らし
2017年7月19日(水)-2017年10月29日(日)
東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/
開館時間:10:00-17:00(金・土は21:00まで)入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし9/18、10/9は開館)、9/19(火)、10/10(火)

展覧会担当:保坂健二朗(東京国立近代美術館主任研究員)

東京国立近代美術館では、日本の住宅建築を成立させる条件が大きく変わった戦後に焦点をあて、56組の建築家が手掛けた75件の住宅をテーマ別に展観する『日本の家 1945年以降の建築と暮らし』を開催する。

日本の住宅建築におけるターニングポイントは、終戦をむかえた1945年であるといえる。それまで都市部の人のほとんどは借家に住んでいたが、一面が焦土と化し住宅が圧倒的に不足する中、自ら土地を買って持ち家を建てることが政策により推進された。1950年には建築士法が施行され、多くの個人住宅が「建築家」によって設計されるようになった。欧米の多くの国では建築家の仕事の中心は公共建築の設計だが、日本では一人の建築家が公共建築も個人住宅も手がけることが珍しくない。

本展は巡回展であり、2016年からローマ、ロンドンでそれぞれ先行開催されている。1950年代のアントニン・レーモンドや丹下健三の自邸、無印良品の「木の家」の礎となった『箱の家』(難波和彦、1995-)をはじめ、『中野本町の家』(伊東豊雄、1976)、『ニラハウス』(藤森照信、1997)、『森山邸』(西沢立衛、2005)など様々なタイプの住宅建築を紹介し、それら75件の住宅建築を、時系列でなく「プロトタイプと大量供給」、「大地のコンクリート」、「家族のあり方」など13のテーマに分けて展示する。東京展ならではの特徴としては、日本の伝統と西洋的モダニズムを融合させた『斎藤助教授の家』(清家清、1952)を実物大の模型で展示予定。また、トークイベントやワークショップなど関連企画も多数開催する。


2016 年11月に開催されたローマのMAXXI 国立21世紀美術館での展示風景
Ⓒ シモーナ・フェラーリ 写真提供:アトリエ・ワン

関連企画
トークイベント
ゲストスピーカー:中谷礼仁(建築工学家、早稲田大学教授)
「世界の暮らしと千年村」
2017年8月19日(土)14:00-15:30

ゲストスピーカー:アサダワタル(文化活動家、アーティスト)
「住み開きのススメ」          
2017年9月2日(土)14:00-15:30

ゲストスピーカー:田所辰之助(建築史家、日本大学教授)
「おひとりさまのための家」
2017年10月7日(土)18:30-20:00

申込不要(各日先着140名)、無料、要観覧券

シンポジウム
「『建築展』について語るシンポジウム」

パネリスト:塚本由晴(アトリエ・ワン 本展チーフ・アドバイザー、東京工業大学
大学院教授)、菊地敦己(アートディレクター、グラフィックデザイナー)
モデレーター:保坂健二朗(東京国⽴近代美術館主任研究員、本展企画者)
2017年10月29日(日)14:00-16:00
申込不要(先着140名)、無料、要観覧券

ワークショップ 「夏の小屋をつくろう」
dot architects(家成俊勝+赤代武志)×デザイナー吉行良平氏
大人向けワークショップ
2017年8月9日(水)- 11日(金・祝)
対象:高校生以上
申込不要(先着で各日10名)、無料

子ども向けワークショップ
8月10日(木)、11日(金・祝)
対象:小学1~4年生
要申込、7月23日必着、抽選制、無料
※申し込みは公式サイトから

アーバンキャンプ
2017年9月30日(土)-10月1日(日) 1泊2日
要申込、有料
※詳細は公式サイトにて近日公開予定

※そのほかの関連企画は公式ウェブサイトを参照


石山修武「開拓者の家」(1986) Ⓒ 石山修武


西沢立衛「森山邸」(2005) Ⓒ ホンマタカシ


伊東豊雄「中野本町の家 / White U」(1976) 写真:多木浩二

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