澤田教一 故郷と戦場 @ IZU PHOTO MUSEUM


「澤田教一」1966年

澤田教一 故郷と戦場
2017年9月9日(土)-12月25日(月)
IZU PHOTO MUSEUM
http://www.izuphoto-museum.jp/
開館時間:10:00-18:00(9月、10月)、10:00-16:30(11月、12月)
休館日:水

企画担当:小原真史(IZU PHOTO MUSEUM研究員)

IZU PHOTO MUSEUMでは、ベトナム戦争の最前線で数々の記録を残した写真家、澤田教一の写真を通じて、「アメリカの戦争」について考察する『澤田教一 故郷と戦場』を開催する。

澤田教一は1936年青森県生まれ。高校卒業後に米軍三沢基地内のカメラ店で働きながら、本格的に写真をはじめる。1961年にプロのカメラマンを目指して上京し、同年、UPI通信社東京支局写真部に入社。65年に同社サイゴン支局に赴任する。ベトナム戦争の最前線で撮影した写真で、ピュリツァー賞をはじめ、数々の報道写真賞を受賞。一時、香港支局に転勤し、1970年に再びサイゴン支局に戻ると、同年10月、カンボジア取材中にプノンペン近郊で銃殺され、34歳で死亡した。

本展では、「青森・三沢 1955-1961年」、「ベトナム 1965-1968」、「カンボジア 1967-1970」と、澤田教一の生涯の活動を年代および撮影地を中心に三部構成で紹介。澤田教一の妻、サタ夫人が所蔵するオリジナルフィルム約2万3000カットをはじめ膨大な資料を調査し、澤田の最高傑作と呼ばれるテト攻勢下のフエを撮影した一連の写真から、米軍三沢基地内やその周辺を撮影した風景写真、「アメリカの戦争」に翻弄される人々の姿まで、未公開カットを多数含めて新たに制作したプリントや、資料(電送写真原稿、ポートレイト写真、手帖、書簡ほか)を展示する。また、UPIなどで配信用に使用されたため、バラバラな状態で保管されていたネガを、調査に基づきつなぎ合わせ、連続したシークエンスとして見せることで、戦場という切迫した場でのカメラマンの身体や判断のあり方、撮影の方法などを検証する。

なお、ベトナム戦争を題材にした『ディエンビエンフー』の著者、西島大介が描き下ろした漫画「澤田教一と行くベトナム戦争史」のリーフレット(青森県立美術館制作)を会場で無料配布する。(限定1500部)


「米軍三沢基地内」1955-61年


「ダナンの南16km」1967年

関連イベント
トークイベント「澤田教一が伝えた『アメリカの戦争』」
生井英考(立教大学教授)x 高橋しげみ(青森県立美術館学芸主幹)x 小原真史(IZU PHOTO MUSEUM研究員)
2017年9月16日(土)15:30-16:45
会場:クレマチスの丘ホール(IZU PHOTO MUSEUMより徒歩2分)
参加方法:電話申込 055-989-8780(水曜休)
当日有効の入場券が必要


「ビンディン省ロクチュアン」1965年 Sawada Kyoichi / Getty Images

開館15周年記念展「生命の樹」
2017年4月22日(土)-11月30日(木)
ヴァンジ彫刻庭園美術館
https://www.clematis-no-oka.co.jp/vangi-museum/exhibitions/851/

日高理恵子 空と樹と
2017年4月22日(土)-11月30日(木)
ヴァンジ彫刻庭園美術館
https://www.clematis-no-oka.co.jp/vangi-museum/exhibitions/832/

ベルナール・ビュフェ再考 代表作から見るビュフェの半世紀
前期|2017年3月18日(土)-2018年1月16日(火)
後期|2018年1月18日(木)-2018年9月4日(火)
ベルナール・ビュフェ美術館
https://www.clematis-no-oka.co.jp/buffet-museum/exhibitions/444/

森-いのちのかたち
2017年4月22日(土)-10月31日(火)
ベルナール・ビュフェ美術館

森―いのちのかたちいせひでこ/鈴木まもる/杉山明博

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