岩井優『親密の遠近法』@ Takuro Someya Contemporary Art


Masaru Iwai Motorcycle washing (2016), 13m 15s, 4k video and sound ©Masaru Iwai, Courtesy of Takuro Someya Contemporary Art

岩井優『親密の遠近法』
2017年9月9日(土)-10月14日(土)
Takuro Someya Contemporary Art
http://tsca.jp/
開廊時間:12:00-19:00
休廊日:日、月、祝

Takuro Someya Contemporary Artでは、クレンジング(洗浄・浄化)をテーマに一貫した制作活動に取り組み、現在、宮城・石巻で開催中のReborn-Art Festival 2017にも参加している岩井優の個展『親密の遠近法』を開催する。

岩井優(1975年京都府生まれ)は、2009年に東京藝術大学美術研究科後期博士課程を修了。東京を拠点としつつも、国内外のさまざまな地域のコミュニティに入り込み、そこに暮らす人々と生活を共にしながら制作に取り組んでいる。2015年のTakuro Someya Contemporary Artでの個展では、ジョージア共和国の首都トビリシの食肉解体処理場や家庭で撮影された「赤い洗浄」(2013-2014)、アジャリアジチ共和国の首都バトゥミで撮影した、街の住民と100匹の魚を食べる「前と後」のテーブルに焦点を当てた「100匹の魚(または愉悦のあとさき)」(2014)などを発表。また、2015年、2016年と秋田公立美術大学の企画にて、同地での滞在制作と展覧会を開催し、地域住民と協働しながら、地方都市の変遷を描き出した。

上述したReborn-Art Festival 2017では、牡鹿半島で不法投棄された物や害獣駆除になった鹿を収集し、それらを三角形の枠組みへと入れ込んだ野外インスタレーションを発表。同作はある場所から別の場所へ、ある状況から別の状況へとフレームアウトしていく物を、岩井と協力者で収集し別の形にフレームインさせるという活動。「自然」との対峙の方法論という、岩井にとって新しい試みを展開している。

本展では、タイの地方都市でミャンマー人移民労働者との共同プログラムを行い制作した新作映像作品や、2012年にカンボジアで滞在制作された「ホワイトビル・ウォッシング」を新たなインスタレーションとして展開することで、制作当時から劇的に変わりゆく現地の状況を見通す展覧会となる。

Reborn-Art Festival 2017
2017年7月22日(土)-9月10日(日)
http://www.reborn-art-fes.jp/

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