「アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち」展 @ 東京都写真美術館


アピチャッポン・ウィーラセタクン「ゴースト・ティーン」2009年

総合開館20周年記念
「アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち」展
2016年12月13日(火)-2017年1月29日(日)
東京都写真美術館 地下1階展示室
http://topmuseum.jp/
開館時間:10:00-18:00(木、金は20:00まで)入館は閉館30分前まで
※1/2、1/3は11:00-18:00
休館日:月(月曜が祝日の場合は開館し、翌平日が休館。ただし1/3は開館)
年末年始(12/29-1/1)

展覧会担当:田坂博子(東京都写真美術館学芸員)

東京都写真美術館では、タイの東北地方を舞台に、伝説や民話、記憶や夢、時事的な問題への言及を織り込んだ映像作品により、映画と現代美術の両領域で国際的な実績を重ねるアピチャッポン・ウィーラセタクンの個展を開催する。

アピチャッポン・ウィーラセタクンは1970年バンコク生まれ。タイ東北部のイサーン地方コーンケンで育つ。コーンケン大学で建築を学び、渡米後、シカゴ美術館附属シカゴ美術学校で映画制作修士を取得。長編映画『ブンミおじさんの森』で、2010年にカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞するなど、世界各地の映画祭で高い評価を受けている。98年以降は映画制作と並行して現代美術の領域でも活動を展開し、代表的な映像インスタレーション作品「プリミティブ」は2009年にハウス・デア・クンストでの発表にはじまり、数多くの美術館を巡回した。2012年にはチャイシリ・ジワランサンとともにドクメンタ13やシャルジャ・ビエンナーレ11に参加。昨年は光州のアジアン・アート・シアターで初のパフォーマンス作品「Fever Room」を発表。さらに、今年開館したチェンマイのMIIAM現代美術館でタイ初となる大規模個展を開催した。日本国内では99年に山形国際ドキュメンタリー映画祭で短編映画『第三世界』を上映するなど、早くから注目され、現代美術においても、広島市現代美術館や東京都現代美術館、ヨコハマトリエンナーレ2011などに出品。2014年には京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAで個展を開催。2016年は日本各地での作品上映のほか、福岡、青森、埼玉、横浜と一年を通じて作品の発表が続き、シアター・イメージフォーラムでは12月17日から「アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2016」のアンコール上映を予定している。

本展では、アピチャッポン自身が2009年に発表した論考タイトルに由来する「亡霊たち(Ghosts in the Darkness)」を展覧会タイトルに、これまで直接的に言及されることが少なかった社会的、政治的側面にも焦点をあてる。代表作「プリミティブ」プロジェクトをはじめ、初期の実験映画から最新作品を含む23点とアーカイヴ作品まで、美術館所蔵作品を中心とした構成となる。また、美術館1階ホールでは、本邦初上映作品を含む、本展の特別プログラム「アピチャッポン本人が選ぶ短編集」を上映する。


アピチャッポン・ウィーラセタクン「ナブア森のティーン、2008年」2013年


アピチャッポン・ウィーラセタクン「灰」2012年

関連企画
シンポジウム「映像の不可視性をめぐって」
アピチャッポン・ウィーラセタクン(出品作家)、四方田犬彦(映画研究者)、富田克也(映画監督)、相澤虎之助(映画監督/脚本家)
2016年12月18日(日)15:00-17:30
会場:東京都写真美術館1階ホール
定員:190名(整理番号順入場、自由席)、無料、英日通訳付
※当日10:00より1階ホール受付にて入場整理券を配布

ギャラリートーク
担当学芸員による展示解説
2016年12月23日(金、祝)16:00-
2017年1月3日(火)16:00-
2017年1月13日(金)16:00-
2017年1月27日(金)16:00-
会場:東京都写真美術館地下1階展示室
※要展覧会チケット(当日消印)、地下1階展示室入口集合

上映「アピチャッポン本人が選ぶ短編集」
2016年12月13日(火)-2017年1月5日(木)
会場:東京都写真美術館1階ホール
料金:当日券(1プログラムにつき)一般1,500円
上映時間:19:00(開場:18:45)※ただし、1/2、1/3は13:00からの上映
休映日:12/19、12/26、12/29-1/1
http://topmuseum.jp/contents/exhibition/movie-2703.html

アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2016
2016年12月17日(土)-2017年1月13日(金)
シアター・イメージフォーラム
http://www.imageforum.co.jp/theatre/

公式ウェブサイト:http://moviola.jp/api2016/

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