殿敷侃-僕は夜明けを信じた @ 下関市立美術館

所蔵品展 No.139
殿敷侃-僕は夜明けを信じた
2018年1月5日(金)-2月25日(日)
下関市立美術館
http://www.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/bijutsu/
開館時間:9:30-17:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、1/8、2/12は開館)

下関市立美術館では、広島市現代美術館での大規模な回顧展が記憶に新しい殿敷侃の制作活動を、所蔵品を通じて振り返る所蔵品展『殿敷侃-僕は夜明けを信じた』を開催する。

殿敷侃(1942年広島生まれ)は、幼少期に原爆により父親を亡くし、母親も5年後に亡くしている。殿敷自身、原爆投下当日は疎開先にいたものの数日後に広島市内に戻り二次被曝した。20代は働きながら絵画を中心に制作、広島青年アンデパンダンを組織。1972年に山口県長門市に活動の拠点を移し、両親と自分自身の被爆体験に向き合いながら、緻密な点描による絵画、版画作品の制作をはじめ、80年代には消費社会や環境破壊に向けられた問題意識に基づくインスタレーションを発表していった。92年2月11日に肝臓癌のため死去。翌1993年には、下関市立美術館で追悼展『殿敷侃 遺されたメッセージ・アートから社会へ』が開催された。近年、ヨコハマトリエンナーレ2014に作品が出品され、上述した回顧展『殿敷侃:逆流の生まれるところ』(広島市現代美術館、2017)が開かれている。

2012年の『没後20年・殿敷侃 特集展示』以来の下関市立美術館での殿敷の展示となる本展では、初期の油絵、1970年代の点描によるペン画、モノの姿形をかたどった銅版画、1980年代のシルクスクリーン、「霊地」シリーズなど約40点を紹介する。

なお、同時開催として、幕藩体制が終わりを迎え、明治国家建設へと向かっていく激動の時代に、長府毛利藩の御用絵師から近代日本の新絵画「日本画」創成の立役者となった狩野芳崖を中心に、その父にして師である狩野晴皐、また、近年収集した長府藩の御用絵師たちの作品を紹介する『画技競演 狩野芳崖・晴皐と長府藩御用絵師』を開催する。

関連イベント
美術講座「殿敷侃-僕は夜明けを信じた」
2018年1月14日(日)14:00-15:00
会場:下関市立美術館 講堂
聴講無料

ギャラリートーク
2018年1月6日(土)、2月17日(土)14:00-(1時間程度)
会場:下関市立美術館 展示会場
聴講には観覧券購入などの受付手続きが必要

同時開催
画技競演 狩野芳崖・晴皐と長府藩御用絵師
2018年1月5日(金)-2月25日(日)

ワークショップ「芳崖人形づくり」
2018年1月28日(日)14:00-16:00(素材がなくなり次第終了)
会場:下関市立美術館 講堂
無料、出入り自由

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