発掘された映画たち2018 @ 東京国立近代美術館フィルムセンター


「京都 嵐山と祇園」1931年、撮影:阿部正直

発掘された映画たち2018
2018年1月30日(火)-3月4日(日)
東京国立近代美術館フィルムセンター
http://www.momat.go.jp/fc/
企画詳細URL:http://www.momat.go.jp/fc/exhibition/hakkutsu2018-2/
会場:大ホール
定員:310名(各回入替制・全席自由席)

東京国立近代美術館フィルムセンターは、新たに発掘・復元した映画を紹介する企画『発掘された映画たち』を4年ぶりに開催する。

「発掘された映画たち」は1991年にはじまり、寄贈者の厚意や各関係機関、個人の協力に支えられながら、東京国立近代美術館フィルムセンターの映画収集、保存、復元活動の成果、現像所が長年培ってきたアナログ技術と最先端のデジタル技術を採り入れた復元の成果を、貴重な作品を通じて紹介している。

節目となる10回目の開催となる今回は、計89本(30プログラム)の作品を上映する。後の昭和天皇となる裕仁皇太子が1921年に渡欧した際に製作されたいわゆる「皇太子渡欧映画」の複数の会社が撮影に関わった、出発から帰国、そして帰国後の上賀茂神社参拝も含んだ計7つのパートで構成された76分版『皇太子渡欧映画 総集篇』(仮題)や、これまでに存在していなかったショットを含む日露戦争や関東大震災に関する複数の記録映画などの「複数バージョン」特集。17.5mmやコダカラーといった短命映画規格のフィルムを含む阿部正直コレクション特集。明治大正期に創業した企業の貴重な記録映画特集。望月優子の『ここに生きる』(1962、オオタ・ぷろだくしょん)や池部良の『ヴェトナム戦争』(1967、池部良プロ)といった独立プロの作品の上映。そのほか、数々の貴重な作品上映は、文化財、歴史資料としての視聴覚遺産の保存の重要性を再認識する機会となるだろう。

また、会期中には公開当時のオリジナルの画や色彩、音の保存と復元について考察する場として、NFCアーカイブセミナーを開催(事前申込制)。本企画でも上映する阿部正直コレクションの17.5mmやコダカラーで撮影された作品の35mmブローアップ、『セーラー服と機関銃 完璧版』[再タイミング版]、小宮登美次郎コレクションからの『コルシカの兄弟』[デジタル復元版]、そして『浮草』[デジタル復元・DCP版]の試みを紹介する。詳細は公式ウェブサイトを参照。

企画展
ポスターでみる映画史 Part 3
SF・怪獣映画の世界

2018年1月4日(木)-3月25日(日)
東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(7階)
開室時間:11:00-18:30 入室は閉室30分前まで
休室日:月

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