スティーヴ・マックィーン @ エスパス ルイ・ヴィトン東京


Graphic by © Hideki Inaba, 2014

スティーヴ・マックィーン
2014年4月26日(土)-8月17日(日)
エスパス ルイ・ヴィトン東京
http://espacelouisvuittontokyo.com/
開廊時間:12:00-20:00
休廊日:不定休

2011年1月のオープン以来、エスパス ルイ・ヴィトン東京では10回目となる企画として、1999年のターナー賞受賞作家であり、先の第86回アカデミー賞で作品賞を含む計3部門を受賞、国内でも公開中の『それでも夜は明ける』を監督したスティーヴ・マックィーンの個展を開催する。

マックィーンは1969年ロンドン生まれ。現在はロンドンとアムステルダムを拠点に活動している。大学在籍時より短編映像作品を中心に制作活動をはじめ、歴史的な事象や抽象的な概念から、個人的な関心事までさまざまな題材を扱い、観客の感情的な葛藤を喚起するような映像作品、彫刻インスタレーションを発表している。2002年、2007年のドクメンタや2009年の第53回ヴェネツィア・ビエンナーレをはじめ、世界各地の国際展や企画展に参加しており、一昨年のシカゴ現代美術館や昨年のシャウラガー(バーゼル)でも完成度の高い個展を開催している。2003年には帝国戦争博物館よりイラク戦争の公式戦争アーティストに任命されると、戦死した自国兵士の肖像を用いて切手を作成する「Queen and Country」プロジェクトを手掛ける。

また、ソロモン・ノーサップの回想録を原作に、アメリカの奴隷制度を自由の喜びと鎖につながれる苦しみの両方を経験した男の視点から描き、先のアカデミー賞3部門を受賞した『それでも夜は明ける』だけでなく、初監督作品『Hunger』ではIRA活動家のボビー・サンズがベルファストにあるメイズ刑務所の看守たちの残忍な扱いに対する抗議行動としてハンガー・ストライキを決行し、死に至るまでの数ヶ月を描き、カンヌ国際映画祭カメラ・ドールをはじめとする数多くの賞を獲得する。また、二作目となった『SHAME』では、現代社会におけるセックス中毒の問題を取り上げ、人間の深淵に潜む真実を探求する愛を求める物語を描き、ヴェネチア国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞するなど、映画監督としても国際的に高い評価を得ている。

本展では、エスパス ルイ・ヴィトン東京の協力のもとに制作された、観客自身の内に秘められていた考えや意向、願望など、「自己の真なる部分」を明らかにするような新作映像を発表する。

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