三宅砂織 個展『THE MISSING SHADE 3』 @ WAITINGROOM


Saori Miyake The missing shade 40-2 (2017)

三宅砂織 個展『THE MISSING SHADE 3』
2018年1月13日(土)-2月11日(日)
WAITINGROOM
http://waitingroom.jp/
開廊時間:12:00-19:00(日曜は18:00まで)
休廊日:月、火、祝
※オープニングレセプション:1月13日(土)18:00-20:00

WAITINGROOMでは、三宅砂織の個展『THE MISSING SHADE 3』を開催する。三宅は本展と同時期に国立新美術館で開催される『20thDOMANI・明日展』の両展覧会において、ある個人Y氏のアルバムや写真のコレクションなどをモチーフとした新作を発表する。

三宅砂織(1975年岐阜県生まれ)は、2000年に京都市立芸術大学大学院を修了し、現在は大阪を拠点に活動している。蚤の市で入手した写真や知人から譲り受けた写真など、既存の写真をなぞり描き、モノクロ反転した絵をネガとして、感光紙にプリントするという、独特のフォトグラム手法で制作した作品で知られる。2000年頃より関西を中心に個展を開催、国内外の企画展で作品を発表している。2010年には「内緒話」(2009)でVOCA賞を受賞。2015年より、画像を見ることをめぐる経験と感覚の関係性を絵画的な視点から追求する「THE MISSING SHADE」シリーズに取り組み、同年にFUKUGAN GALLERY、2017年にSAI GALLERYで個展を開催。昨年は田幡浩一との二人展『ArtMeets04』(アーツ前橋)、『アートのなぞなぞ-高橋コレクション展-』(静岡県立美術館)などで作品を発表している。

本展および国立新美術館の展示で発表する新作は、三宅がある個人Y氏から譲り受けた写真のコレクションやアルバム、スクラップブックや書籍、記念品などをモチーフとしている。Y氏は1936年に体操選手としてベルリンオリンピックに出場する。一方、その翌年から日中戦争で従軍生活を送る中で尺八に出会い、後年、尺八界における最も優れた称号「竹琳軒」を受ける。その後、69歳で亡くなるまで体操競技の指導者、尺八奏者として海外遠征や国際交流を経験した。三宅は、「〈イメージ〉を見る」という行為と経験に焦点を当て、Y氏が遺した写真や品物を作品として有機的に再構築する。

WAITINGROOMの展示では、体操選手として、そして、指導者として、Y氏が技の研究のために収集していた写真コレクションから、東欧、旧ソ連の選手、Y氏本人を含む日本の選手などをモチーフとした作品を発表。国立新美術館の展示では、Y氏が海外派遣された日々にまつわる写真を主なモチーフとする作品を発表する。


Saori Miyake The missing shade 31-1 (2017)


Saori Miyake The missing shade 38-1 (2017)

同時開催
『20thDOMANI・明日展』
2018年1月13日(土)-3月4日(日)
国立新美術館 企画展示室2E
http://www.nact.jp/
展覧会URL:http://domani-ten.com/

アーティスト・トークvol.9
「影、まなざし、複数性-絵画と写真と版画のはざまで-」
三宅砂織 x 住友文彦(アーツ前橋館長)
2018年2月10日(土)16:30-(60-90分間)
会場:国立新美術館企画展示室2E入口特設会場
参加費無料、予約不要

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