生誕160年 マックス・クリンガー版画展 @ 神奈川県立近代美術館 葉山


《熊と妖精》 『間奏曲』(出版年不明)から 神奈川県立近代美術館蔵

生誕160年 マックス・クリンガー版画展
2017年9月16日(土)-11月5日(日)
神奈川県立近代美術館 葉山
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/public/HallTop.do?hl=h
開館時間:9:30-17:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、9/18、10/9は開館)

神奈川県立近代美術館 葉山では、独特な作風でシュルレアリスムの先駆者とも言われるドイツの作家、マックス・クリンガーの生誕160年を記念する版画展を開催する。

マックス・クリンガー(1857-1920)は、ライプツィヒ生まれ。カールスルーエの美術学校とベルリン・アカデミーで学んだ後、カール・グッソーに師事する。1883年から数年間パリに渡り、ギュスターヴ・ドレやゴヤの銅版画を研究。帰国後の1899年にベルリン分離派の結成に参加。絵画、版画、彫刻を媒体に作品発表し、その写実的でありながら白昼夢のような不思議な世界観によってシュルレアリスムの先駆者と評されている。生涯に14組の連作版画を制作し、著書『絵画と線描』(1891、Malerei und Zeichnung)の中では、版画や素描といったグラフィック全般を「尖筆芸術」(Griffelkunst)という造語によって総称。「尖筆芸術」では、絵画や彫刻に比べて現実世界の束縛から自由な空想の力を発揮しやすいと述べ、その表現の可能性について論じた。

本展では、神奈川県立近代美術館収蔵のクリンガー作品に加え、版画集『ドラマ』(作品 IX)や『死について 第2部』(作品 XIII)、ベルリン美術館総長を務めたヴィルヘルム・ボーデ(1845-1929)や作家自身の蔵書票なども展示し、クリンガーの版画世界をより広く紹介する。


《献辞「アルノルト・ベックリンに」》 『ある愛』第5版(1920年)から 
神奈川県立近代美術館蔵


《行為》 『手袋』第4版(1898年)から 
神奈川県立近代美術館蔵

関連企画
館長によるオープニング・トーク

水沢勉(神奈川県立近代美術館館長)
「生誕 160 年 マックス・クリンガー版画展 」
&コレクション展「1937――モダニズムの分岐点」について
2017年9月16日(土)14:00-15:00
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 展示室

担当学芸員によるギャラリー・トーク
2017年10月15日(日)、10月21日(土)、11月2日(木)
各日14:00-14:30
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 展示室 1&2

近代美術館入門講座
マックス・クリンガーについて
講師:籾山昌夫(神奈川県立近代美術館主任学芸員)
2017年10月7日(土)10:00-11:00
会場:葉山町福祉文化会館 大会議室  共催:葉山町

すべて申込不要、参加無料。
ただし展示室で行われる企画は展覧会の当日観覧券が必要。

同時開催
コレクション展
1937――モダニズムの分岐点
2017年9月16日(土)-11月5日(日)

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