ビデオアートの父 ナムジュン・パイク展 @ 霧島アートの森


ナムジュン・パイク「K-567」1993年、ステンレス枠、アクリル絵具、アルミ皿、プラスチックケース、金、174×49×34㎝

ビデオアートの父 ナムジュン・パイク展
2017年10月6日(金)-12月3日(日)
霧島アートの森
http://open-air-museum.org/
開園時間:9:00-17:00 入園は16:30まで
休園日:月(祝日の場合は翌日休園)

霧島アートの森では、ビデオアートおよびメディアアートの先駆的存在として知られるナムジュン・パイクの個展『ビデオアートの父 ナムジュン・パイク展』を開催している。

ナムジュン・パイク[白南準]は1932年、日本の植民地統治下のソウルに生まれる。50年に朝鮮戦争が勃発したことをきっかけに鎌倉に移り住む。東京大学を卒業後、渡独し、哲学や音楽学、美術史を学ぶ。この頃、ジョン・ケージやジョージ・マチューナスに出会い、フルクサスのメンバーに加わる。63年にヴッパータールのパルナス画廊で開いた初個展『音楽の展覧会-エレクトロニック・テレビジョン』で13台のテレビを使った作品を発表。以来、テレビやビデオを中心にメディアアートの可能性を切り拓く実験的な試みを展開した。77年にはビデオアーティストの久保田成子と結婚。同年、ドクメンタ6に参加。50歳をむかえた82年にはホイットニー美術館で回顧展を開催。93年の第45回ヴェネツィア・ビエンナーレでは、東西統一後初となったドイツ館にハンス・ハーケととも参加し、金獅子賞を受賞している。2000年にニューヨークのグッゲンハイム美術館で大規模な回顧展を開催(翌年にはビルバオ・グッゲンハイム美術館に巡回)。2006年にマイアミの自宅にて逝去。日本国内では1978年にワタリウム美術館の前身、ギャルリー・ワタリで初個展『ジョン・ケージ』に捧げるを実現。昨年は前後期約6ヶ月にわたる個展『没後10年 ナムジュン・パイク展 2020年 笑っているのは誰 ?+?=??』がワタリウム美術館で開催された。

本展は、ワタリウム美術館が所蔵するコレクションを主軸に、ブラウン管モニターを使った立体作品や60年代の前衛芸術運動でオノ・ヨーコが加わった「フルクサス」の貴重な資料、パイクとコラボレーション活動「ユーラシア」を行なったヨーゼフ・ボイスにまつわる作品などで構成される。


ナムジュン・パイク「ボイス」1988年、コヨーテの剝製、帽子、そり、木片、モニター11台、TV キャビネット10台、映像1チャンネル、再生機1台、50×270×70㎝(コヨーテ除く)

関連イベント(下記イベントはすべて要観覧チケット)
オープニングセレモニー&ギャラリートーク
2017年10月6日(金)14:00-
和多利浩一(ワタリウム美術館)によるギャラリートーク 14:30-

城南海イベント「パイク作品と島唄」
2017年11月1日(水)15:00-16:00
詳細は決定次第ウェブサイトに掲載。

ダンスパフォーマンス「瞬間に賭ける芸術」
マイケル・シューマッハ x コンタクト・インプロビゼーショングループC.I.co.(勝部ちこ・鹿島聖子)
2017年11月3日(金・祝)13:00-、15:00-

記念コンサート「パイクをめぐる作曲家たち」
木村紀子/濱田貴志デュオ・リサイタル
監修:久保禎(鹿児島国際大学教授)
2017年11月5日(日)13:30-15:00
パイクにゆかりのあるE.サティ、J.ケージ、坂本龍一、武満徹などの名曲を演奏

DOMMUNE上映「坂本龍一 x 和多利浩一 x 和多利恵津子」
ワタリウムPRESENTS 没後10年ナムジュン・パイク展 ライブストリーミングチャンネルDOMMUNE(2017年1月3日配信)を上映。
※約60分をリピート上映

学芸員による作品解説
2017年10月7日(土)、10月14日(土)、10月21日(土)、
11月4日(土)、11月11日(土)、11月18日(土)、12月2日(土)
各回14:00-(40分程度)


ナムジュン・パイク「ケージの森/ 森の啓示」1993年、植物、モニター23台、映像3チャンネル、再生機3台、ステレオ1組、554×465×800㎝ 撮影:岡倉禎志

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