冬のおとなミュージアム『異境にて-日本作家の見たアジア』@ 福岡アジア美術館 アジアギャラリー


冬のおとなミュージアム
異境にて-日本作家の見たアジア
2018年1月11日(木)-4月17日(火)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/
展覧会URL:http://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/detail/453
開館時間:10:00-20:00 入室は閉館30分前まで
休館日:水

福岡アジア美術館では、同じく福岡市内にある福岡市美術館、福岡市博物館とともに3館で毎年冬に開催する連携企画「冬のおとなミュージアム」シリーズの第4弾として、今年の連携テーマ「コレクション×コラボレーション-激動の時代を生き抜いた人々」のもと、『異境にて-日本作家の見たアジア』を開催している。

日本は20世紀初頭に台湾や朝鮮半島を統治下において以降、1945年の太平洋戦争の終結までアジアへの進出を続けた。この期間、美術作家も多くの日本人と同じくアジア各地に移住したり、旅をしたりしている。また、戦後の高度経済成長期においても、日本の美術作家はさまざまな関心からアジア各地を訪れた。動機や訪れた地域は、時代や作家ごとに異なれど、彼らはアジアという「異境(母国から遠く離れた土地)」を訪れることで、日本では得られない題材や表現を見いだし、制作活動を展開した。

本展では、現在休館中の福岡市美術館の所蔵作品に福岡アジア美術館の所蔵作品を併せて、東アジア、東南アジア、南アジアへと足を運んだ作家の軌跡をたどり、彼らが「異境」で何を見つめ、どんな作品をつくりだしたのかを考察する。

また、1904年から1940年にかけて日本各地で盛んになった「自画、自刻、自摺」を原則とした創作版画運動の影響を受けて、1933年に創刊された、九州ゆかりの画家、版画家や日本各地の作家が作品を寄せた版画誌『九州版画』の歴史と、そこに掲載されたアジアの風景を紹介する特設コーナーも開設する。

なお、「冬のおとなミュージアム」として、福岡市博物館では『市美×市博黒田資料名品展Ⅵ黒田資料にみる幕末維新』(1月10日-3月4日)を開催。休館中の福岡市美術館での展示は行われないが、同館のつきなみ講座の一環として、1月20日に宮田太樹(福岡市美術館学芸員)、2月17日に正路佐知子(福岡市美術館学芸員)、3月17日に錦織亮介(福岡市美術館館長)のトークが福岡アジア美術館あじびホールで開催される。


森錦泉「スンピン山の眺め」1930年代

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