ミリアム・カーン『rennen müssen 走らなければ』@ ワコウ・ワークス・オブ・アート


o.t. (05.2016) oil on canvas, 195 x 200 cm © Miriam Cahn, courtesy of WAKO WORKS OF ART

ミリアム・カーン『rennen müssen 走らなければ』
2016年10月1日(土)-11月5日(土)
ワコウ・ワークス・オブ・アート
http://www.wako-art.jp/
開廊時間:11:00-19:00
休廊日:日、月、祝

ワコウ・ワークス・オブ・アートでは、具体的な社会問題に向き合いながら、抽象度の高い絵画を発表することで知られるアーティスト、ミリアム・カーンの個展『rennen müssen 走らなければ』を開催する。

ミリアム・カーンは1949年バーゼル生まれ。現在はバーゼル(スイス)とベルゲル(ドイツ)を拠点に活動している。70年代前半、政治的な問題に対して積極的に活動しながら、ハプニングやフェミニズム運動の影響を受けたパフォーマンスや作品を路上や高架下、政治的関心の強いギャラリーなどで発表。80年代に入ると、巨大で黒を基調としたドローイングで注目が高まり、82年にドクメンタ7に参加(男女不平等の観点から作品の一部を撤収)、83年にクンストハレ・バーゼルで個展開催(同館における女性アーティストの初個展)、84年には第41回ヴェネツィア・ビエンナーレのスイス館代表に選出された。自身を「いわゆる伝統的なペインターではなくパフォーミング・アーティスト」と捉え、短時間に集中してテーマをダイレクトに描き上げるスタイルで、ドローイングはもちろん、写真、映像など異なる表現手段を用いている。また、ボスニア戦争を扱ったシリーズを戦時中に描き、チェルノブイリ原発事故の翌年に原子爆弾をモチーフにしたシリーズを描くなど、自身の制作の根幹を担う暴力や社会的な問題に即時的な関心を寄せて制作を行なう。これまでに、ヨーロッパを中心に数多くの展覧会に参加しており、すでに2017年のドクメンタ14への参加も決定している。

2012年以来2度目の同画廊での個展となる本展では、2015年の欧州移民危機を契機に世界規模の問題として顕在化してきた難民問題をテーマに描いた作品を含めた絵画作品約30点を発表する。

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