ムニール・ファトゥミ「Peripheral Vision」@ アートフロントギャラリー


Mounir Fatmi Peripheral Vision (2017)

ムニール・ファトゥミ「Peripheral Vision」
2017年11月16日(木)-12月24日(日)
アートフロントギャラリー
http://www.artfrontgallery.com/
開廊時間:11:00-19:00
休廊日:月
※レセプション:11月16日(木)19:00-20:00

アートフロントギャラリーでは、信仰対象の冒涜、ドグマとイデオロギーの破壊と終焉をテーマのもと、多様な作品を発表してきたアーティスト、ムニール・ファトゥミの個展『Peripheral Vision』を開催する。

ムニール・ファトゥミは1970年モロッコ・タンジェ生まれ。現在はパリとタンジェを行き来しつつ制作活動を展開している。カサブランカの美術学校に短期間通ったのちにイタリアへと渡り、ローマの美術学院で学び、帰国後も広告業界で働きながら制作活動を継続する。アーティストとしての活動に専念しはじめた90年代後半以降、個展や国際展、ポンピドーセンターや森美術館で開催された『アフリカ・リミックス』などで作品を発表。2007年に第52回ヴェネツィア・ビエンナーレ、2011年には第54回展に参加し、2017年、60年ぶりに同ビエンナーレに参加したチュニジアの代表として、「亡命館」をつくり、移民問題や人々の移動の自由を問いかける作品を発表した。日本国内では、上述の森美術館での『アフリカ・リミックス』(2006)のほか、2016年に瀬戸内国際芸術祭に参加し、粟島の廃校に遺された品々を通じてかつてそこにあった時間、こどもたちの喧騒を紡ぎ出した。また、現在、岐阜県美術館で開催中の展覧会『ディアスポラ、ナウ!〜故郷(ワタン)をめぐる現代美術』にも出品している。

日本初個展となる本展では、瀬戸内から運ばれてきた「忘れられたモノ」をもとに時を再構築する試みを展開する。そのほか、宗教を含め消費・イデオロギーなど、さまざまなテーマを扱ってきたファトゥミのノコギリの刃にアラビア文字でコーランの一節を彫り抜いたシリーズを展示。子供は触ってはいけないと神聖視されていたコーランを空洞化し、削ぎ落とされた断片によってさらに新しい作品も再生する。

ディアスポラ・ナウ!〜故郷(ワタン)をめぐる現代美術
2017年11月10日(金)-2018年1月8日(月、祝)
岐阜県美術館
http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/

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