山形国際ドキュメンタリー映画祭が「311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブ」を設立

2014年11月11日、山形国際ドキュメンタリー映画祭は、同映画祭事務局に寄せられた数多くの東日本大震災に関する記録映画の、収集、保存、上映機会の向上を目的とする「311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブ」を設立すると発表した。

東日本大震災から3年半以上を経た現在でも、関連記録映画の上映は国内、国外問わず続けられており、山形ドキュメンタリー映画祭でも、2011年から「ともにある Cinema with Us」という東日本大震災記録映画上映プロジェクトを続けている。同映画祭事務局では、数多くの関連作品が寄せられ、そうした作品への海外からの問合せも増える状況下で、世界各地からアクセスが可能な日英バイリンガルの作品データベースの設置を急務の課題としてとらえ、この度、「311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブ」の特設ウェブサイトが設置されることとなった(2014年11月中の開設を予定)。

山形国際ドキュメンタリー映画祭では、11月29日に「311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブ」の設立を記念した上映&シンポジウムを東北芸術工科大学サクラダシネマシネマで開催。『宮戸復興の記録 2011〜2013』(監督/飯塚俊男、2014)の上映のほか、映画研究者の阿部マーク・ノーネス(ミシガン大学)による講演、阿部マーク・ノーネス、社会学者の開沼博、阪神淡路大震災に関する資料のアーカイブ事業に携わる高森順子が登壇するシンポジウム「100年後、映画は震災のなにを残し、伝えられるのか?」などが予定されている。

現在、東京では、山形国際ドキュメンタリー映画祭2013で大賞を受賞した『我々のものではない世界』(監督/マハディ・フレフェル、2012)をはじめとする山形で上映した作品に独自のプログラムを加えた『ドキュメンタリー・ドリーム・ショー——山形 in 東京2014』を12月29日まで新宿K’s cinema、城西国際大学で開催している。

また、来年10月開催予定の山形国際ドキュメンタリー映画祭2015のインターナショナル・コンペティション、アジア千波万波への作品も募集中。詳細は下記公式ウェブサイトを参照。

山形ドキュメンタリー映画祭:http://www.yidff.jp/

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