マルセル・デュシャン賞2014

2014年10月25日、フランス現代美術国際化推進会(ADIAF)は若手アーティストを対象とするマルセル・デュシャン賞をジュリアン・プレヴュに授与すると発表した。プレヴュのほか、テオ・メルシエ、フロリアン&ミッシェル・キストルベール、エヴァリスト・リシェールが最終候補に選考されていた。

ジュリアン・プレヴュは1974年グルノーブル生まれ。規格化されたインターフェイスに適応していく態度や身ぶり、コードやルールに適合した操作、さらに、統計学や図書館など、情報技術や認知科学、文化産業を通じた経済から都市空間に至る社会的実践に介入していく作品を、さまざまな表現形式で発表している。今回の受賞により、賞金35,000ユーロ(約480万円)と2015年秋のポンピドゥー・センターでの個展の機会及び制作費支援が与えられた。

マルセル・デュシャン賞は、2000年にADIAFがポンピドゥー・センターとの共催で創設し、フランス人もしくはフランス在住のアーティストに賞金とポンピドゥー・センターでの個展の権利を与えている。近年は、国際的に知られるアートフェアFIACの会場にて最終候補者による展示が行われ、同アートフェア期間内に受賞者の発表が行なわれている。歴代受賞者にはトーマス・ヒルシュホルン(2000)、ドミニク・ゴンザレス=フォルステル(2002)、シプリアン・ガイヤール(2010)、ダニエル・デワール&グレゴリー・ジッケル(2012)などがいる。また、同賞受賞者と最終候補者の作品を紹介する企画展もフランス国外で企画しており、2011年には森美術館で『フレンチ・ウィンドウ展』が開催された。

フランス現代美術国際化推進会(ADIAF):http://www.adiaf.com/

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