国際フォルクヴァング賞2017


Okwui Enwezor Photo: Andreas Gebert, 2011

2017年4月3日、ドイツ・エッセンのフォルクヴァング美術館協会は、美術の普及および支援に多大な貢献を果たした個人や団体に贈呈する国際フォルクヴァンク賞を、ミュンヘンのハウス・デア・クンストのアーティスティックディレクターのオクウィ・エンヴェゾーに授賞すると発表した。

フォルクヴァング美術館協会会長のウルリッヒ・ブランクは「エンヴェゾーの現代美術における輝かしい業績は、欧米規範を超えたグローバルな意識の向上をもたらしている」と授賞理由を述べた。エンヴェゾーには賞金25,000ユーロ(訳295万円)が授与される。

オクウィ・エンヴェゾー(1963年ナイジェリア・カラバル生まれ)は、2011年よりハウス・デア・クンストのアーティスティックディレクターを務める。2002年のドクメンタ11、2015年の第56回ヴェネツィア・ビエンナーレをはじめ、ポスト植民地主義や政治的な問題を扱った展覧会を数多く手がけている。

国際フォルクヴァング賞2017は、ドイツの20世紀前衛美術や建築をパトロンおよびコレクターとして支え、1902年に旧フォルクヴァング美術館(現オストハウス美術館)をハーゲンに開館したカール・エルンスト・オストハウスの業績を記念して、2010年に創設された。2010年は大英博物館ディレクターを務めたニール・マクレガー、2013年はウルト・グループの会長でコレクターのラインホルト・ヴュルトが受賞。前回の2015年は、サーペンタイン・ギャラリーのアーティスティックディレクターのハンス・ウルリッヒ・オブリストが受賞している。
* 旧フォルクヴァング美術館は、オストハウスの死後、1922年にエッセン市立美術館に統合されて、現在のフォルクヴァング美術館となった。

フォルクヴァング美術館https://www.museum-folkwang.de/


歴代受賞者
2015|ハンス・ウルリッヒ・オブリスト
2013|ラインホルト・ヴュルト
2010|ニール・マクレガー

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