第2回プリピクテ・ジャパンアワード

2017年11月22日、プリピクテ・ディレクターのマイケル・ベンソンは、Prix Pictet東京巡回展『SPACE』のオープニングセレモニーにて、第2回プリピクテ・ジャパンアワードを、志賀理江子の「Blind Date」に対して授与すると発表した。受賞者の志賀には、賞金100万円が授与される。

第2回プリピクテ・ジャパンアワードは、写真のジャンルを問わず、サステナビリティ(持続可能性)に関連する作品に取り組む40歳以下の日本の写真家を対象にしている。選考は審査委員長の南條史生(森美術館館長)、審査員の笠原美智子(東京都写真美術館事業企画課長)、後藤由美(インディペンデントキュレーター)、川内倫子(写真家)により最終審査会が行なわれた。審査員が推薦した8名のから複数名の審査員が名前を挙げた志賀理江子、笹岡啓子、小原一真、吉田志保に最終候補を絞り、議論を行ない、投票によって志賀、小原の2名を選出したが、タイのバンコクでバイクを走らせる男性にもたれ、なんとも得も言われぬ強い視線を放つ女性たちの写真をまとめた写真集『Blind Date』(T&M Project、2017)、そして、2017年夏に丸亀市猪熊弦一郎美術館で開催された個展『志賀理江子 ブラインドデート』で見せた、志賀の圧倒的なイメージ力を認め、最終的には全会一致でプリピクテ・ジャパンアワードを授与することを決定した。

志賀理江子(1980年愛知県生まれ)は、自身と社会が交差する接点に生じるイメージの探求を展開している。2009年より宮城県名取市の北釜地区に拠点を移し、地域のカメラマンとして活動するとともに制作活動を行ない、東日本大震災後、2012年に北釜と関わった4年間の取り組みを包括した個展『螺旋海岸』をせんだいメディアテークで開催した。これまでに、第33回木村伊兵衛写真賞(2008)、ICPインフィニティアワード新人賞(2009)、第28回東川賞新人作家賞(2012)などを受賞。

なお、プリピクテ東京巡回展「SPACE」が代官山ヒルサイドフォーラムで開催中。プリピクテ賞最終候補のマンディ・バーカー、サスキア・グローンバーグ、ベアテ・グーチョウ、川内倫子、ベニー・ラム、リチャード・モス、西野壮平、セルゲイ・ポノマリョフ、トーマス・ルフ、ムネム・ワシフ、パヴェル・ヴォルベルグ、マイケル・ウルフの作品を展示している。

Prix Pictet東京巡回展『SPACE』
2017年11年23日(木)-12月7日(木)
http://www.prixpictet.com/
会場:代官山ヒルサイドフォーラム
開廊時間:11:00-19:00
会期中無休

Copyrighted Image