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椹木野衣 美術と時評 74:再説・「爆心地」の芸術(37)帰還困難区域の変容と「Don’t Follow the Wind」

連載目次 2016年に完成した、廃炉作業に従事する社員のための東京電力単身寮 (福島県 居住制限区域、2018年2月) 撮影:筆者(以降、特に記載がないものはすべて) 東日本大震災からちょうど4年の2015年3月15日に福島県の帰還困難区域内でスタートした(けれどもオープンはしてView More >

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椹木野衣 美術と時評 73:マドハット・カケイの絵画と流浪・円環、そして偶然

連載目次 マドハット・カケイの作品(無題) 「マドハット・カケイ 個展」(阿久津画廊、前橋、2017年)での展示風景 撮影:筆者(以降すべて) Courtesy Madhat Kakei 知人の若い建築家の紹介で、ちょうどその時期に前橋で個展を開催中のクルド人画家がいることを知っView More >

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椹木野衣 美術と時評 71:折元立身の転機 – アート・ママ亡き後の「午餐」と「処刑」をめぐって

連載目次 パフォーマンス「26人のパン人間の処刑」より(川崎市岡本太郎美術館、2017年) 撮影:筆者(以降全て) 今年もたくさんの国際美術展、国際芸術祭が日本国内、各地で開かれた。その総括は追って行うとして、今回、取り上げるのは広島県知事を名誉実行委員長とし、来年以降のさらなるView More >

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椹木野衣 美術と時評 70:再説・「爆心地」の芸術(36):「太陽の塔」と「大平和祈念塔」

連載目次 岡本太郎作「地底の太陽」 写真提供:大阪府日本万国博覧会記念公園事務所 大阪の千里丘陵に位置する万博記念公園に立つ「太陽の塔」では現在、内部の整備工事が進行中だ。「太陽の塔内部再生」事業として、長く一般公開されてこなかった「生命の樹」や、行方不明のままだった四つ目の顔「View More >

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椹木野衣 美術と時評 69:再説・「爆心地」の芸術(35):國府理『水中エンジン』とその分身

連載目次 「國府理 水中エンジン redux」(後期展)、2017年、アートスペース虹の展示風景 撮影:Tomas Svab インディペンデント・キュレーターの遠藤水城から「國府理(こくふ・おさむ)『水中エンジン』再制作プロジェクト」なる企画について聞かされたのは、昨年の秋口のこView More >

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椹木野衣 美術と時評 68:再説・「爆心地」の芸術(34)南極建築と日常/非日常のポール・シフト

連載目次 昭和基地中心部 写真提供:国立極地研究所 銀座で立ち寄ったとある展示の帰り、京橋の駅から地下鉄に乗ろうとリクシルのビルの前を通ると、2階のギャラリーで「南極建築 1957–2016」と題する展覧会をやっているのに気づいた。すごいタイトルだ。少し急いでいたが、見逃せないとView More >

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椹木野衣 美術と時評 67:再説・「爆心地」の芸術(33)殿敷侃と「逆流」する反・風景

連載目次 殿敷侃「BARRICADE IWAKI」1988年 いわき市立美術館での展示風景 写真提供:広島市現代美術館(以降すべて) 私がまだ20代だった頃、生前の殿敷侃(とのしきただし)に一度だけ会って話を聞いたことがある。いつのことかはっきりと思い出せないのだが、場所は都内だView More >

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椹木野衣 美術と時評 66:再説・「爆心地」の芸術(32)終わらない国際展 ー Don’t Follow the Wind近況(3)

連載目次 福島県双葉郡大熊町、2017年1月 撮影:赤城修司 ©︎ Shuji Akagi 原発事故による放射能汚染で福島県浜通り地方を中心に出されていた避難指示(居住制限区域、避難指示解除準備区域)が、去る3月 31日の午前0時から4月1日午前0時にかけ、帰還困難区域を除くほとView More >

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65:再説・「爆心地」の芸術(31)終わらない国際展 ー Don’t Follow the Wind近況(2)

連載目次 大林宣彦(写真中央)。『HOUSE』(1977年)撮影現場にて 提供:PSC/大林宣彦事務所 大林宣彦監督のことは、もちろん以前から知っていた。特に中学生の時、地元の劇場で初日に駆け込むようにして見た『HOUSE ハウス』(1977年)の衝撃は、とんでもなく大きかった。View More >

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