新川貴詩

美術ジャーナリスト 

【翻訳:自動 原文:日】

追悼 マルコム・マクラーレン

マルコム・マクラーレンが亡くなった。あまり大きな話題にはなっていないが、Inter FMだけは特番を組んでいた。いま現在、放送中だ。このラジオ局がぼくは好きで、よく聴いているが、あらためて見直した。

やはり、まったく話題になっていないけれど、今年の2月、ロンドン発の雑誌「i-D」が休刊になった。ぼくは、その雑誌の日本版の編集者だった。

そのうち、パンクが風説化される日も近いかも。おれ、テリー・ジョーンズとじかに仕事をしたことを、誇りに思っている。
2010年4月9日

【翻訳:自動 原文:日】

うらら

この季節になると、例の「春のうららの……」という曲をよく耳にする。以前は、あの曲に、とくになんとも思わなかったが、いまは「わがご当地ソング」みたいな気分だ。

で、本日、ベランダのチューリップが咲いた。十年前に中川幸夫さんが越後妻有でヘリコプターから大量にチューリップをばらまいたことがあった。その際、球根をいただき、毎年、春になると花が咲く。今年は真っ先に真っ赤な花が咲いた。

水面に、赤い花が映える。

2010年4月3日

【翻訳:自動 原文:日】

三連休、あるいは、ひめゆり

この三連休は、通夜と葬式に追われた。
親戚のおばあが亡くなった。享年九七歳。
ぼくの父親やそのイトコの、親の代は、全員、故人となってしまった。

通夜の席で聞いた話によると、おばあは沖縄の第一高等女学校出身だったらしい。
恥ずかしくもぼくは、それを初めて知った。
そうか、あの「ひめゆり学徒隊」は、おばあの後輩たちだったのか。
すると、その学校のOGでいまもご存命中の方々は、ほんのわずかに違いない。
こうして、歴史の語り部は、どんどん減っていくんだろう。

父親は、この連休中、ぼくの部屋に泊まっていて、
ずっとベランダで双眼鏡を覗いている。船ばかり見ている。
ぼくの父親は、前にこのブログで書いたとおり、船乗りのせがれだ。
ベランダの前に行き交う船を、どんな思いで見ているのだろうか。

2010年3月22日

【翻訳:自動 原文:日】

ヘリコプターと津波

今朝、やかましい音で目が覚めた。ヘリコプターの爆音だ。それも、一機だけではない。複数のヘリコプターが、うちの近所を旋回している。

事情がわからないまま、朝のパンを買いに出かける。清洲橋通りを歩いていると、人だかりが目に入る。大きな事故でも起きたのか? いや違った。東京マラソンが行われていたのだ。ヘリコプターは、その撮影のためなのだろう。



本日の発見:マラソンコースの近くに住むと、当日の朝はヘリコプターの音で目が覚める。

家に戻ってテレビをつけると、臨時ニュースが放映されていた。チリで起きた地震に伴う津波についての報道だ。東京湾は、午後二時半ごろ津波に襲われるらしい。これまで津波警報に関しては、他人事だと思ってニュースを見ていた。でも、いまは違う。うちから東京湾まで約二キロ。しかもうちは川沿いだ。気が気じゃない。
2010年2月28日

【翻訳:自動 原文:日】

清澄公園雪景色

川沿いに暮らし始めて半年あまりが過ぎたが、この町に来てから身についた新しい習慣がいくつかある。そのひとつが、庭を散歩することだ。清澄庭園が近くにあって、何度も足を運んでいる。

前に暮らしていた部屋は、隣が教会の庭だった。借景が楽しめたし、ベランダからビワをもいでよく食べた。ところがいまは、そういう楽しみがない。川というのは季節感に乏しく、土手がないので緑も少ない。そこで、庭を歩くようになったのだ。

で、前々から待ち望んでいたことがある。庭の雪景色が見たくて見たくて、首を長くしていたのだ。そして、ついにその日が訪れた。



今朝、さっそく清澄庭園に行ってきた。庭までのアスファルトの道は、すでに雪はほとんどなかったけれど、ほんのりと雪化粧された庭は、べっぴんさんでした。

2010年2月2日

【翻訳:自動 原文:日】

正月の音

新年あけましておめでとうございます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、厚くお礼申し上げます。
本年も、何卒お引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。

タバコを買いに行こうと歩いていたら、笛や鼓の音が聞こえてきた。正月らしい、にぎやかな響きだ。思わず、音の鳴るほうへと足が向かった。

すると目に飛び込んできたのは、こんな光景だ。



残念ながら、ぼくは頭を噛んでもらえなかった。でも、フィナーレでばら撒いたポチ袋をゲットした。中に五円玉が入っていた。今年はいいことがありそうだ。

去年の夏、このブログではしご乗りについて書いたことがある。そして今日、獅子舞を見て、あらためて思う。ぼくが暮らす街には、季節折々の行事がしっかりと息づいている。

そんなわけで、今年も当ブログでは、ぼくの暮らす街について綴っていきます。
2010年1月2日

【翻訳:自動 原文:日】

第九

今年も残すところ、あと三日となった。でも、ちっとも年の瀬らしい感じがしない。街にはまだ紅葉が残っているし、例年ならこの時季は年末進行に追われているのだが、出版不況のせいで今年はそんなに仕事がないからだ。

そこで、少しは年末らしい気分を味わおうと、ぶらぶらと三越本店に行ってきた。半年前の引越以来、かの老舗もいまは徒歩圏だ。

で、デパートで目の当たりにできる年の瀬感は、食品売り場の品揃えだけとは限らない。三越本店には、年末恒例の行事がある。それは「第九」だ。あの吹き抜けの大空間で、台東区民合唱団が朗々と「歓喜の歌」を歌い上げるのだ。

開演三十分前に到着したけれど、椅子席はすでにいっぱい。立ち見もすでに四重、五重くらいに混み合っている。このところ、デパートの不振がよくいわれているけれど、タダのイベントなら、これほど人が集まるものらしい。

しかたなく、三階のバルコニーで立ち見することに。いよいよ合唱団が現れた。ステージを団員さんたちが、ほぼ隙間なく埋め尽くす。総勢二百三十余人。すごい人数だ。市民合唱サークルが、これほどの大規模とは! さすがは台東区、東京芸大のお膝元だけあって、日曜声楽家が多いらしい。

ピアノの連弾を伴って、バスのソロが始まった。そして合唱団の四部合唱になると、「おおー、これ、これ。年の瀬、年の瀬」って気分が高まってくる。普段はクラシックに縁のない暮らしをしているけれど、「第九=年末」という刷り込みは、ぼくの中にもしっかりと染みこんでいるらしい。



2009年12月29日

【翻訳:自動 原文:日】

新東京タワー

先週あたりから、うちのベランダからの眺めに新顔が加わった。新東京タワーがにょきにょきと伸びて、うちから見えるようになったのだ。
公式サイトによると、ようやく二百メートルを超えたそうだから、完成すると、いまの三倍以上の高さになるのか。ベランダからの眺望が一変するのは確かだろう。




それにしても、うちから新東京タワーが見えて、いままさに建てられつつあるというのに、わくわくする感じがまったく起きない。歓迎するつもりもなければ、だからといって揶揄する気もない。ふーん、といったところだ。

ところで、本日の夜、新東京タワーのおひざもと、墨田区のバーにて「一日マスター」を務めます。いま開催中のアートプロジェクト「墨東まち見世」のイベントの一つで、北川貴好さんの作品を展示中の鈴木荘一階奥の特設バーにて実施します。
夜七時頃から遅くまでやってます。チャーシューを作るので、召し上がってくださいませ。
2009年11月22日

【翻訳:自動 原文:日】

お向かいさん

うちの斜め向かいにカフェがある。仕事の合間に、散歩がてらふらりと出かけることがたまにある。

いま、「散歩がてら」と書いたけど、向かいだというのに、うちからカフェまで歩いてだいたい五分くらい。清洲橋を渡って、隅田川沿いの遊歩道を歩いて、平日の昼間から釣り糸を垂れているおっちゃんを冷やかして、今度は萬年橋を渡って、少し歩くとたどり着く。お向かいさんに行くために橋を二つも渡るのは、この界隈ならではだ。

そこは町工場を改装したカフェで、天井が高くてがらんとしている。本が豊富に置いてあって、客もそんなに来ないから、だらだらするにはもってこい。しかもコーヒー一杯三百円という、慈善事業のような料金設定だ。

そのカフェの二階はギャラリー兼設計事務所で、展示スペースとオフィスが壁で隔てず共存しているのが面白い。そして、そこの窓からうちのマンションが見える。



ぼくはカフェやギャラリーのスタッフと初めて会ったとき、お向かいさんとして挨拶をした。


追記
このところ、自動翻訳機能のことが話題になっているので、自分の文章がどう訳されているのか確かめてみました。「船長」という語が"length of the ship"と書かれていて、思わず頬がゆるみました。人間にはマネのできない見事な空振りです。確かに、問題がありますね。
2009年11月10日

【翻訳:自動 原文:日】

キャプテンまんが

遊覧船に屋形船、土砂運搬船、釣り船、モーターボート、水上バス、競技用ボート、それに消防艇などなど、毎日、うちの前を船が行き交う。ベランダや仕事部屋でぼんやり船を眺めるのがぼくの日常だ。
だけど、いまの部屋に引っ越してきて以来、一度も隅田川で船に乗ったことがない。そこで、本日、体験してきた。中央区主催のイベントで、三艘も船を借りて区民向けにクルージングをするというのだ。しかも、朝から晩まで一時間につきほぼ二回も運行、つまりナイトクルージングもできる粋な企画である。これがタダなんだから、中央区はずいぶん太っ腹だ。
さっそく乗船。立派なヒゲがよく似合う船長さんは、まるでまんがにでてくるような、いかにも船長といった容貌である。秘かに僕は、氏を「キャプテンまんが」と名付けた。写真を撮らせてほしいとお願いすると、びしっとポーズを決めてくれた。



出発進行。うちの前にかかる清洲橋を反対側から眺めた。新鮮だ。普段見慣れている橋やビルが違ったように見える。バスの中から自分の暮らす街を見ると、普段とは目の高さが違って面白いけれど、船の場合は視線が下がって、やはり発見が多い。いまさら気づいたことだけど、ぼくはいま、船から眺められる街に住んでいる。生まれて初めて、ぼくは自分の街を船から見た。



それに、ぼくはカモメも毎日見ているけれど、至近距離で見たのは初めてだ。キャプテンまんがが砕いたせんべいを空に放り投げて、カモメをおびき寄せたのである。



ぼくの祖父は船乗りだった。貿易船の船長だったと聞く。ぼくの父親も釣り好きが高じて小さなボートを持っていた。
ぼくは船の運転こそできないけれど、毎日船を眺める暮らしを今年から始めた。きっと、遺伝子を受け継いだんだろう。

2009年11月1日

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