青山悟

アーティスト

ベオグラード その3

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前回からの続きを、と思ったけど気がつけばセルビアの旅も終わってしまった。
あっという間の1週間。
最初は不安も大きかったけど、結果的には今までで一番と言って良いくらいの旅だった。

ベオグラードは美しい公園を除けば、正直、町自体にこれと言った見所はない。
1930年代に建造が開始された世界最大の教会、聖サヴァ大聖堂は現在もなお工事中で、いつ完成するかの目処も立っていない状態だし(外観と内装の工事現場はそれはそれで迫力だが)、いくつかの美術館も長期に渡り閉鎖中。
目抜き通りもショッピングが楽しめるわけでもない。
取り残された旧ユーゴスラビアの首都といった感は否めなく、観光地としてはまったく機能していない。
それでも町が魅力的なのは、そこに住んでいる人たちの人柄が良いからなんだと思う。
自分たちが展示しているギャラリーではもちろん、ライブハウスで、パーティーで、大学で、タクシーで、歩道で、、、、本当に沢山の人達が陽気に話しかけてきてくれた。

アーティストやキュレーターとはお互いの国の美術について色々話し合った。
散々問題点を挙げながら、最後は行政への期待と失望の話になってしまうところや、それが単に議論に終わってしまうことに対する反省など、普段日本でアーティスト同士やキュレーターと話していることと少しも変わらない。
逆に空爆を経験した国、震災を経験した国、という視点から表現の可能性について話すことの難しさも感じた。
原発問題、劣化ウラン弾の放射能問題など表面上は同じようでも、それが起こった背景が違いすぎる。
アートはその地域の特異性を紹介するだけではなく、独自の言語としてあらゆる地域、価値観の人達とコミュニケートすることが本当の意味でできるのか。
そんなことを考えさせられた。

アートシーンに関して言うと、ここにシーンというものは無いに等しい。
現代の作家を扱うコマーシャル・ギャラリーもなければアートフェアもない。
だけどアーティストはいて、やはり溜まり場がある。
そしてその溜まり場が格好いい。
あらゆる分野の表現を統合するような大型フェスティバルも、スポンサー探しに四苦八苦しながらも数年前から継続して行われていて、そこのオフィス(というか巨大倉庫)も最高にお洒落。

東京に帰ってきてしまったけど、次回はそれらの紹介も含めて、色々写真をアップします!

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