リポート「ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ」展(2)[原美術館]

「ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ」
2014年1月11日(土) - 3月30日(日)
原美術館 (東京都品川区)

本展初日の1月11日(土)、ミヒャエル ボレマンスと美術評論家の清水穣氏との対談が行われました。内容の一部をご紹介します。

清水(以下S):あなたの技法はどれくらい「伝統的」なんですか?
ボレマンス(以下B):’私は(ベージュの)地色が透けて見えるような薄塗りが好きなのですが、ルーベンスやベラスケスなどバロックの画家も、白いキャンバスは使っていませんでしたね。

S:人物が描かれているけど決して個に焦点を当てた「肖像画」ではないですね。
B:私は「肖像画」は描きません。人物を自分の世界にフィギュアのように配置しています。
S:intimate but not personal(親密だが個人的ではない)わけですね。
B:まさにその通り。その言い回し、これから使わせてもらいます(笑)。

S:ベルギーの絵画について少し教えてください
B:油彩の技法は、ベルギーのゲントでファン エイクにより確立されました。そのことをベルギー人は誇りに思っています。ベルギーは1830年に人工的に建国された国ですが、その前にはオーストリアやスペインなど、他の国の領土だったという歴史があります。そうした土壌からボッスやブリューゲルらの風刺表現が現れ、後のシュルレアリスムにつながっていったのです。


ギャラリーI展示風景 ⒸMichaël Borremans 撮影:木奥惠三

「ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ」展は3月30日(日)まで開催中。
毎週水曜夜にはドキュメンタリー映画「A Knife in the Eye」も上映、詳しくはこちらをご覧ください。

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「ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ」
2014年1月11日[土]-3月30日[日]

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